ホンダ、ビジネスジェットで2年連続世界首位 18年

ホンダの航空機子会社ホンダエアクラフトカンパニーは20日(米国時間)、小型ビジネスジェット機「ホンダジェット」が2018年の世界納入機数で2年連続の首位となったと発表した。18年は37機を納入し、米セスナの競合機「サイテーションM2」の34機を上回った。ホンダジェットは航続距離の長さや室内空間の広さが特徴だ。新型機や日本での納入開始などの効果で首位を維持した。



全米航空機製造者協会(GAMA)が20日にまとめた集計で、最大離陸重量が1万2500ポンド(約5670キログラム)以下の「超小型機」で首位だった。大口顧客への納入が遅れた影響などで、機数は前年の43機より減らした。

ホンダジェットは15年末に米連邦航空局(FAA)の認証を取得し、事業化した。17年の納入機数でセスナのサイテーションM2を上回り、機種別で初の年間首位となっていた。

18年の会社別順位ではセスナがトップだった。ビジネスジェット機の市場全体は703機と前年比3.8%増えた。

ホンダジェットは18年に燃料タンクを大きくして航続距離を伸ばすなどした新型機「ホンダジェット エリート」を発売した。ANAホールディングス(HD)と組み、海外でのチャーター機利用で日本から直接乗り継げるサービスを始めたほか、日本国内での納入も開始。新たな需要を開拓し、2年連続の世界首位につなげた。

ホンダジェットとセスナのサイテーションM2は共に最大7人乗り。ホンダジェットはエリートの機体価格が525万ドル(約5億9千万円)。航続距離は2661キロメートルあり東京から北京などに直行できる。三菱重工業が開発を進める旅客機「三菱リージョナルジェット(MRJ)」は70〜90席程度を備えビジネスジェットには属さない。

ホンダジェットは好調な販売の半面、ホンダの航空機事業は先行した開発費などがかさみ18年4〜12月期は291億円の営業赤字だった。ホンダは世界各地に整備拠点を増やし、機体の販売とアフターサービスの両方を拡充させて収益化を急ぎたい考えだ。

《追記》
☆本田技研工業情報 「「HondaJet」が2年連続でカテゴリートップのデリバリー数を達成」 ここをクリック

business.nikkei.com.(2018-02-21)