ホンダ、シリコンバレーの研究拠点公開
新型アコード、北米で8月発売

 【シリコンバレー=小川義也】ホンダは23日、シリコンバレーで今春に移転・拡張した研究開発拠点「ホンダ・シリコンバレー・ラボ(HSVL)」を報道陣に公開した。米グーグルと米アップルの基本ソフト(OS)を搭載したスマートフォン(スマホ)を車内で安全に使える機能を備えた新型アコードを披露した。優れた技術やアイデアを持つ起業家に資金提供やアドバイスする「アクセラレーター」事業を始めることも明らかにした。

 地図や音楽などスマホ向けのアプリを運転中も安全に使えるサービスの開発でグーグル、アップルとそれぞれ提携している。HSVLを拠点にグーグルの「アンドロイド・オート」とアップルの「カープレー」の両方の規格に対応した車の開発を進めてきた。第1弾となる新型アコードは8月から北米で発売する。

 アクセラレーター・プログラムの期間は3〜6カ月で、プロトタイプの開発資金のほか、ホンダの技術者のアドバイス、テスト用車両などを提供する。ホンダは椅子型の乗り物「ユニカブ」を使ったサービスを外部の人間が開発できる技術についても仕様を公開した。

 ホンダは2000年にシリコンバレーに研究拠点を開いた。本田技術研究所の福尾幸一社長は「(研究拠点としての)シリコンバレーの重要性はますます高まっている」と指摘。外部企業と連携する「オープン・イノベーション」を強化していく考えを示した。

nikkei.com(2015-07-24)