東北の高速道、12月から新たな無料化

  国土交通省は21日、東日本大震災の復興支援などとして、東北地方の高速道路で12月から新たな無料化を始めると発表した。東北自動車道を含む太平洋側エリアは平日、休日や被災者か一般かを問わず全車種に無料化を拡大する。これに対し青森県内の東北道や日本海側エリアは観光振興のため、無料措置を土日祝日に限り、ETC(ノンストップ料金収受システム)搭載の普通車以下に限定する。

 全車種が無料になるのは、東北道では福島県の白河インターチェンジ(IC)−安代IC間(岩手県)で、常磐道では水戸IC(茨城県)以北が無料となる。このほか、八戸道、福島県内の磐越道などが対象だ。土日祝日の無料化は、山形、秋田の全域と新潟、青森の一部の高速道が対象となる。期間は来年3月末までで、4月以降の扱いは、来年度の予算編成で検討する。

 被災者が無料措置を受ける際に提示が求められていた罹災・被災証明書は不要。原発事故の避難者らはこれまで通り、東北地方一帯で無料措置を受けられるようにする方向で検討中だ。

 トラック、バスなど、中型車以上を対象に実施した前回の制度では、料金所周辺の渋滞や被災地と無関係なトラックによる制度の悪用が問題となり、8月末で打ち切っていた。今回、料金システムを改修し、対象路線走行分だけが無料になるため、国交省はトラックなどの悪用はなくなるとみている。

sankei.jp.msn.com(2011-10-21)