ホンダ、メキシコ新工場発表 小型車を年産20万台
14年稼働

 【ニューヨーク=小高航】ホンダは12日、北米で8番目となる完成車工場をメキシコに新設すると正式に発表した。総投資額は約8億ドル(約620億円)で、2014年前半から小型車の生産を始める。年産能力は20万台。ガソリン価格の上昇で需要が伸びている小型車の供給能力を高めるほか、現地生産で円高リスクを軽減する。

 新工場は中部のグアナファト州セラヤ市近郊に建設、12年前半の着工を見込む。具体的な車種は現時点で公表していないが、小型車「フィット」の次期モデルなどが有力。小型の低燃費エンジンも生産する一貫工場で、フル生産時には約3200人を雇用する。

 小型車シフトが顕著な米国やカナダに加え、経済成長を続ける南米地域に供給する。ホンダは現在、米国に4工場、カナダに2工場、メキシコに1工場を持つ。北米全体の生産能力は現在の年163万台から14年には183万台に増える。

 北米向けフィットは現在、日本の工場で生産して輸出している。ただ小型車は利幅が小さく、原油高に伴う輸送コストの上昇や円高の影響を強く受ける。

 フィットの米販売価格は1万5100ドル(約115万円)から。同じサイズの車ではフォード・モーターの「フィエスタ」や韓国・現代自動車の「アクセント」に比べ1000〜2000ドル高い。ホンダは現地生産により価格競争力を高める。

《追記》
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nikkei.com(2011-08-13)