ホンダ、約3割賃上げ 昨年ストの中国工場で

 【広州=桑原健】ホンダは27日、昨年ストライキのあった中国広東省仏山市の部品工場で、3割程度の大幅な賃上げに踏み切ったことを明らかにした。平均賃金が月1921元(約2万4千円)の生産ライン従業員らに対し、最大で611元を上乗せした。この結果、ストは回避したものの昨年に続く生産コストの大幅増となった。

 賃上げをしたのは変速機の工場。3月に労使間で合意し、4月から適用した。昨年は5月のストを受け、初任給ベースで24%の上積みを実施。今回、約3割とさらに大幅な賃上げを実施した背景には、物価の上昇や地元の最低賃金基準の引き上げがあるという。

 中国では日産自動車の広東省広州市の合弁工場が4月に約1割の賃上げを実施。業界全体でも1割程度の賃上げが行われているとみられる。

nikkei.com(2011-06-27)