地下に埋もれたピラミッド、衛星探査で「発見」

 【カイロ=共同】英BBC放送によると、米アラバマ大学のサラ・パーキャック博士らのチームが26日までに、人工衛星の赤外線探査で、エジプトの地下に埋もれた未知のピラミッド17個を含む千以上の墓と3千の集落を「発見」した。地上からの試掘で、ピラミッドとみられる建造物二つも確認され、今後本格的な調査が行われるという。

 同博士のチームは、約700キロ上空の人工衛星から、直径1メートル程度のものを判別できる強力な赤外線を使って撮影した画像を分析。古代エジプトの建造物には日干しれんがが使用されているため、周囲の土壌よりも密度が高く、家や神殿、墓の形を判別できるという。

 ピラミッドが見つかった可能性があるとの指摘を受けたエジプトの考古当局も首都カイロ郊外サッカラで試掘調査を実施。実際に存在を確認したことで、当初は大きな関心を示していなかった同当局も、最重要の発掘現場の一つに位置付けたという。

 別の場所で衛星が探知した約3千年前の住居も試掘で確認された。パーキャック博士は「建造物の形状が衛星の画像とほぼ完全に一致している」と自信を深め、今後さらに多くの古代遺構を発見できるだろうと強調している。

nikkei.com(2011-05-27)