ホンダ400cc以下二輪 2〜3割安く

 ホンダは今春から、国内に投入する新型二輪車(排気量400cc以下)の価格を従来型より2〜3割程度引き下げる。

 タイから輸入する低価格モデルを増やして販売をテコ入れし、2015年までに二輪車の国内販売台数を現在の約20万台より2〜3割増やす考えだ。

 日常生活で使われることの多い400cc以下のクラスは、低価格化が不可欠として、国産から輸入に切り替える。今月半ばには、排気量250ccの「CBR250R」を44万9400円と、同クラスとしては中古車に迫る低価格で発売する。

 趣味性が強く、付加価値の高い大型二輪は国内生産を維持するが、円高に対応しエンジンなどの中核部分を除く部品を順次輸入品にシフトする。第1弾として、海外部品比率を4割程度に高めた排気量600ccクラスの新商品「Mid」を今夏に熊本工場で生産。将来的には大型二輪の海外部品比率を7割程度に高める。

 ホンダの二輪車国内販売は1982年に150万台を超えたが、排ガス規制対応で価格が上昇したことや、若者らの「二輪車離れ」などで低迷が続いている。

 一方、海外市場では、2020年までにインドで1000万台の生産・販売体制を整え、インドネシア、ベトナムでも生産能力の増強を図る。全世界の販売台数は20年までに現在の1800万台を3000万台に拡大する計画で、二輪車世界最大手の地位を固める。

読売新聞(2011-03-11)