ホンダ、ハイブリッド比率2割強に 11年に2車種投入


 ホンダは25日、2011年度の国内販売計画を策定し、販売全体に占めるハイブリッド車(HV)の比率について、現状の約1割から2割強に高める方針を明らかにした。HVの新型車として来春をめどに小型車「フィット」をベースにしたワゴンタイプを投入。来秋にはホンダでは初となるミニバンタイプも発売し、攻勢をかける。HVの販売台数は今年度見込みから5万台ほど上乗せし、約15万台とする計画だ。

 新たに策定した計画では、11年度の国内販売は今年度計画比で2万台減の63万5千台。HVは14万7千台を見込み、全体に占める比率を23%に引き上げる。10月に発売した「フィットHV」の売れ行きにもよるが、今年度の比率は約1割にとどまる見通しだ。

 来年3月にもフィットの派生車でワゴンのHVを売り出す。車両前面を現行のフィットとほぼ同じデザインとし、車両の長さをフィットよりも約50センチメートル長くする計画だ。最量販車のフィットの派生車種を増やしてフィットシリーズを拡充、販売増につなげる。

11年秋にはホンダでは初のミニバンタイプとなる小型車「フリード」のHVを投入する。ホンダは近く「シビックHV」の国内販売を終了するが、来年秋以降は新型2車種に現行の「フィットHV」「CR―Z」「インサイト」を加えた5車種となる。これに先立ち11年7月にはインサイトも大幅に見直す。

 HVで先行するトヨタ自動車も比率は2割強だが、同社は10年1〜12月に主力の「プリウス」だけで約30万台を販売する見通しだ。トヨタは12年末までにHVを新たに11車種投入し、合計車種を現状比でほぼ倍増させる計画も掲げている。

 エコカー補助金終了の反動で、ホンダの国内販売は10月に前年同月比で約3割減と厳しい状況が続く。販売減を食い止めるため、ホンダは軽自動車も強化する。まず、11年後半にも人気の背高ボディーの軽自動車を同社としては初めて投入する。12年度上期(4〜9月)までに、さらに新型2車種を投入する方針もあわせて明らかにした。

nikkei.com(2010-11-26)