ホンダ、中国でハイブリッド車生産 海外で初


 ホンダは2012年にも、中国でハイブリッド車(HV)を現地生産する方針を固めた。ホンダがHVを海外生産するのは初めて。世界最大の自動車市場に育った中国では今後、燃費性能の高いHV市場の拡大が見込まれる。現地生産でコストを引き下げ、中国でのHV生産・販売で先行するトヨタ自動車を追う。

 ホンダは中国の合弁会社である東風本田汽車(東風ホンダ、湖北省武漢市)と広汽本田汽車(広汽ホンダ、広東省広州市)の2工場でHVを生産する方針。すでに中国で販売しているセダンタイプのHV「シビックハイブリッド」に加え、日本で10月に発売した小型車の「フィットハイブリッド」が現地生産の候補とみられる。生産規模や投資額などは今後詰める。現在は国内の鈴鹿製作所(三重県鈴鹿市)でHVを集中生産している。

 ホンダの今年1〜9月の中国販売台数は前年同期比16%増の約48万台。10年通年では国内販売台数を初めて抜く可能性がある。販売台数の拡大を加速するとともに、HVでの攻勢でブランドイメージを向上させ、環境意識の高い富裕層にアピールする狙いもある。

nikkei.com(2010-11-04)