サッカー天皇杯:J1清水 静岡ダービー辛くも制す


 <天皇杯:清水2−0ホンダFC>◇2回戦◇5日◇アウスタ

 清水が天皇杯2回戦でJFLのホンダとの“静岡ダービー”を辛くも制した。カテゴリーが2つ下の相手に対し、ほぼ互角の戦いを強いられたが、後半29分、途中出場のFW原一樹(25)が先制点をマーク。さらに同ロスタイムにはFW長沢駿(22)が追加点で突き放した。10月9日の3回戦はJ2水戸(アウスタ)と対戦する。

 清水がプロとしての意地を見せた。前半から続く重苦しい雰囲気にスタンドからは罵声(ばせい)が飛び始めていた。0−0で迎えた後半29分。右サイドを駆け上がった長沢からのグラウンダーのクロスを原が押しこんだ。試合終盤に差し掛かろうとしている時間帯で、ようやく先制。同ロスタイムにはMF大前のスルーパスから長沢が追加点を決め、辛くも初戦突破を決めた。

 苦戦は覚悟していた。試合後の会見で長谷川監督は「やっぱりホンダは強かった。相手が中1日じゃなかったら結果はわからなかった。このゲームで意地を見せてくれた選手たちに感謝したい」と小差での勝利に胸をなでおろした。1得点1アシストの活躍を見せた長沢も序盤から何度も相手DFのオフサイドトラップに引っかかり「相手のDFラインのコントロールがうまかった」と、しながらも「練習から流れる動きを意識していたんで、その成果が出てよかったです」と笑顔を見せた。

 苦しんでつかんだ1勝は3回戦以降への好データもついている。過去に唯一ホンダと対戦した01年度の同杯では、一気に優勝まで上り詰めている。2週間で5試合の歴代まれに見る超過密日程の中、1日のナビスコ杯準々決勝第1戦の東京戦から先発10人を入れ替え、まさにチーム一丸で必死に戦った。原は「気持ちで押し込んだゴールだった。久々にピッチに立つ選手たちにとって、ようやくチャンスをもらえた試合だったので勝ててよかった」と、満足そうに胸を張った。

 3位につけているリーグ戦、中2日で控えるナビスコ杯、そして天皇杯と3つの大会が混在。すべての試合で全力プレーを見せる−。プロ選手として、まずは1つの使命を果たした。【為田聡史】

nikkansports.com(2010-09-06)