トヨタ、研究開発投資で世界一 08年EU調査、
ホンダが11位

 トヨタ自動車が2008年の研究開発(R&D)投資額で世界一となったことが欧州連合(EU)の欧州委員会の調査で明らかになった。07年の4位から浮上し、同首位だった米マイクロソフトを抜いた。ホンダも11位に入るなど上位50社では日本企業が13社を占め07年より4社増加。世界的な景気後退下でも将来の収益力強化に備える日本企業のR&D投資意欲は底堅く、相対的に存在感を高めた。

 トヨタの投資額は約76億1000万ユーロ(約1兆200億円)。2位はマイクロソフト。3位は独フォルクスワーゲン(VW)、4位はスイスのロシュで日米欧の自動車、製薬大手が上位に並んだ。

 EU企業のR&D投資は前年比8.1%増で、2000社全体の伸び率(6.9%)を上回った。日本企業は前年比4.4%増。ただ、EU企業の売上高に占めるR&D投資の比率は2.7%と日米より低く、ポトチュニク欧州委員(科学・研究担当)は「R&D投資は危機脱出の最良の戦略」とEU企業に一段の投資拡大を求めた。(ブリュッセル=瀬能繁)

nikkei.co.jp(2009-11-17)