都市対抗野球:東芝、本塁打攻勢でHonda熊本を降す

 第80回都市対抗野球大会(毎日新聞社、日本野球連盟主催)は第9日の29日、東京ドームで3回戦3試合。第2試合は東芝(川崎市)がHonda熊本(ホンダ熊本、大津町)を7−4で降し、8強入りを決めた。 

 ○東芝(川崎市)7−4ホンダ熊本(大津町)●

 東芝が序盤の本塁打攻勢で逃げ切った。一回、藤原の右越え2ランで2点を先取。三回には1死満塁から三沢に本塁打が出て4得点。先発のエース磯村は7回3失点と粘りの投球をみせた。ホンダ熊本は深沢の本塁打などで追い上げたが、序盤の大量失点が響いた。

 ▽東芝・印出順彦監督 初戦を突破し、思い切って自分のスイングができるようになった。選手の可能性はすごい、と感じている。

 ▽ホンダ熊本・渡辺正健監督 序盤の失点が痛かった。力の差はなかったが、集中力で相手が勝っていた。ホンダ(狭山市)と対決したかった。 

 ○…東芝のエースで、一昨年の橋戸賞投手、磯村は「(大量援護で)久々に楽に投げさせてもらった」と笑顔。前半は「まっすぐがそこそこ来ていた」と力で攻めた。六回に4連打を浴びたものの「ちょっと急ぎすぎただけ」と不安はなかった。今年は初戦の先発を、予選で好調だった3年目の増井に譲り、2戦目に回ったが「気にしない。増井が出てきてくれて、いい刺激になる」。10年目の先輩は後輩の台頭に目を細めていた。

 ○…序盤の大量失点に泣いたホンダ熊本の渡辺監督は「江波戸はうちのエースなので様子を見たんだが……」。立ち上がりから球が高めに浮いていた江波戸を三回1死満塁のピンチまで引っ張り、2番手の上見が満塁アーチを浴びて劣勢に立たされる悪いパターンにはまった。2回戦の東海理化(豊川市)戦では高峰−山中のリレーで1点しか許さず、さえを見せていた継投策でのわずかなミス。渡辺監督は悔しさを抑えきれないでいた。

mainichi.jp(2009-08-29)