ホンダ、歩行支援機を開発
 ASIMOのノウハウ活用

 ホンダは7日、人が歩いたり中腰になったりする時の脚への負担を軽減する「歩行アシスト機」を開発したと発表した。体重の一部を機器が支え、脚の筋肉と関節にかかる負荷を軽くする。同社の二足歩行型ロボット「ASIMO(アシモ)」の技術などを応用した。自動車の組み立てなど産業分野での実用化を目指し、今月から四輪車を製造する埼玉製作所(埼玉県狭山市)で検証実験を始める。

 開発した「アシスト機」はモーターを内蔵し、歩行時には足の動きを助ける力が働く。ひざを曲げたり伸ばしたりすると自動的に体重を支え、股(こ)関節やひざ関節などにかかる負担を和らげる。屈伸や階段の昇り降りの際の筋肉への負担を10―20%程度軽減できるという。

 ASIMOの開発で得た二足歩行時の関節や筋肉を制御する技術を活用。構造を簡素にして装着時の手間が省けるようにした。ホンダは工場での中腰や立位での作業時の負担軽減に効果があるとみている。発売時期や価格は実験結果を見て決める。

《追記》
  ☆本田技研工業情報「Honda、「体重支持型歩行アシスト」の試作機を公開」ここをクリック

nikkei.co.jp(2008-11-08)