ビッグ3窮地に、ガソリン高が大型車直撃

 【ニューヨーク=武類雅典】米自動車産業の苦境が鮮明になってきた。6月の新車販売台数は前年同月比18.3%減り、ビッグスリー(米自動車大手3社)合計は25.5%の大幅減。1970年代末―80年代初の第2次石油危機時に匹敵する状況に追い込まれた。日本勢でも、小型車シフトが遅れたトヨタ自動車はインディアナ州の工場から他の工場への人員配置転換を検討する。ガソリン高騰で、米自動車産業の勢力図が塗り替わる可能性がある。

 米調査会社オートデータによると、米市場は年率換算で93年以来の低い水準となる。特に大型車を主力とするゼネラル・モーターズ(GM)、フォード・モーター、クライスラーの3社の1―6月の販売台数は多額の販売奨励金の効果が上がらず、前年同期比17.0%減となった。


2008年6月


nikkei.co.jp(2008-07-03)