自動車3社、原価低減6000億円超
今期、鋼材高に対応



 トヨタ自動車、日産自動車など自動車各社は過去最大規模のコスト削減に取り組む。トヨタは全車種の設計を見直す緊急施策で今後半年で300億円以上の原価を追加して減らす。日産は部品の種類や触媒用の貴金属の使用量半減などで今期約300億円のコスト削減を上積みする。ホンダも含めた大手3社の削減額は今期、合計で6000億円超となる見込み。鋼材など原材料価格高騰による負担増を減らし、車両価格への転嫁を極力抑える。

 トヨタは主要部品会社に対し、従来より踏み込んだ原価低減に取り組むよう要請した。自動車各社は全面改良の際に大幅な原価低減を進めるのが一般的だが、今回トヨタは15年ぶりに販売中の全車種で本格的な原価低減を行う。部品の設計見直しや鋼材などの使用量削減などで原価を下げる。今期のコスト低減額は3300億円以上に達する計算になる。      

nikkei.co.jp(2008-05-31)