ホンダ、三重に軽自動車の新工場
一貫生産、コスト3割減

 ホンダは三重県四日市市に約500億円を投じて軽自動車の新工場を建設する。2010年に年産能力24万台のラインの稼働をめざす。軽自動車で国内3位の同社は、新工場でエンジンや主要部品を一貫生産するほか自動化ラインを導入して製造コストを3割程度削減。1、2位のダイハツ工業とスズキを追撃する。低コスト量産の「モデル工場」と位置づけ、将来は生産技術を新興国向け小型車に生かしていく。ガソリン価格高騰や新興市場の成長を背景に小型車競争が激化しそうだ。

 ホンダが軽自動車生産を委託している子会社の八千代工業が、同社の四日市製作所(四日市市)の隣接地に建設する。09年にエンジン工場、10年をメドに完成車工場を稼働させる。八千代が運営し、現行の軽自動車ラインから主力車の生産を移管する。当面の生産能力は変わらない。

 「長期的に軽自動車市場の拡大が続くとは思わないが、座して死ぬより500億円を投資して次への競争力を高める」。11日、東京都内で記者会見したホンダ子会社、八千代工業の白石基厚社長は新工場建設にかける思いをこう表現した。

《追記》
  ☆本田技研工業情報「軽自動車事業を強化−八千代工業株式会社が、四輪車新工場を建設−」ここをクリック

日本経済新聞&nikkei.co.jp(2008-03-09)