スギ花粉、飛散防ぐ薬剤・日油と東農大が開発

 中堅化学メーカーの日油と東京農業大学の小塩海平准教授は共同で、花粉症の原因となるスギ花粉の飛散を防ぐ薬剤を開発した。夏ごろに薬剤をスギに散布すれば雄花だけが枯れて花粉を作らなくなる。主成分は天然物由来で環境や人体への影響はないという。両者は「4―5年後に実用化し、スギ花粉症の抜本対策につなげたい」としている。

 2005年から林木育種場などで実施してきた実験によると、スギが雄花を形成する夏から秋にかけて開発した液体の薬剤を空中散布すると、散布部分は約1カ月後に雄花だけがすべて枯れた。年に1回の散布で効果が得られるという。      

nikkei.co.jp(2008-02-23)