米の自動車生産性、トヨタ首位復帰・ビッグ3追い上げ

 【ニューヨーク=武類雅典】米自動車調査会社ハーバー・コンサルティングは31日、北米の自動車工場の生産性調査を発表した。メーカー別の総合順位でトヨタ自動車は2年ぶりに首位になったものの、生産性は前年より低下した。米ゼネラル・モーターズ(GM)など米大手3社は改善。米ビッグスリーは業績で日本勢に差をつけられているが、生産性で追い上げている。

 生産性は車1台を製造する際にかかる時間で測った。総合順位は「組み立て」「エンジン生産」などに要する時間を合算して比べた。日本勢は日産自動車が2位、ホンダが3位だったが、生産性が前年より改善したのはホンダだけ。トヨタは1台当たりの製造時間が前年より1.8%長くなった。

 米ビッグスリーでは、GMが製造時間を2.5%短縮。「組み立て」分野ではトヨタとの差を0.1時間に縮め「組み立てでGMは基本的にトヨタに追いついた」(ハーバー社)とみている。「組み立て」「エンジン生産」など分野別でも、4分野のうち3分野で最も優れた工場にGM工場が選ばれた。他の米国勢2社もそれぞれ生産性を高めた。

nikkei.co.jp(2007-06-01)