ホンダ、エアバッグを搭載した大型2輪車を発売

 ホンダは、大型2輪車「ゴールドウイング」に、エアバッグを搭載したモデル「ゴールドウイング<エアバッグ>」を追加し、2007年6月29日に発売すると発表した。2輪車でエアバッグを搭載するのは始めて。価格は346万5000円(消費税込み)で、通常モデルのゴールドウイングと比べて21万円高い。販売目標台数は通常モデルと合わせて年間290台。

 搭載するエアバッグは、前面衝突時にライダーの飛び出しを抑え、相手車両や路面などに当たることによる傷害を軽減するためのもの。フロントシート前方のカバーの下に位置し、センサで衝撃を検知すると展開して、ライダーの運動エネルギを吸収する。

 2輪車用エアバッグは、エアバッグモジュールと衝撃センサ、制御装置という3点の主要部品で構成する。エアバッグモジュールは、エアバッグ本体と、展開に必要な気体を発生させるためのインフレータおよび制御装置を含む。衝撃センサは、メインスイッチが入っているときに減速度を検知する。フロントフォークの左右に2個ずつ計4個を設置するため、フロント・ディスク・カバーは装備していない。

 停止した4輪車の側面に50km/hで衝突した場合、衝撃センサが減速度を検知してから、エアバッグが展開し、ライダーの運動エネルギを吸収するまでの時間は約0.15秒という。エアバッグシステムに異常が発生した場合は、メーターの左下に配置したエアバッグ警告灯によりライダーに知らせる。

 エアバッグを搭載したことにより、通常モデルでフロントシート前方にあったオーディオ操作パネルは左ハンドルレバーの下方のパネルに集約し、ハンドルレバーの左下方に設置していたリアクッション調整スイッチと記憶メモボタン、ヘッドライト光軸調整スイッチを右ハンドルレバー下方のパネルに移動させた。 <<櫛谷 さえ子=日経Automotive Technology>>

《追記》
  ☆本田技研工業情報「二輪車用エアバッグシステムを搭載した 「ゴールドウイング<エアバッグ>」をタイプ追加して発売」ここをクリック

techon.nikkeibp.co.jp(2007-03-28)