ホンダ、7人乗りのSUV「クロスロード」を発売
  
 ホンダは2007年2月22日、SUV(スポーツ・ユーティリティ・ビークル)らしいデザインを持ちながら、コンパクトで取り回し性のよい7人乗り新型車「クロスロード」を2月23日から発売すると発表した。

 福井威夫社長は、「既存の形にとらわれずまったく新しいクルマを作り上げた。SUVながら小型車並みの取り回し性を持ち、ミニバンのような3列シートも備える」と述べた。基本的なプラットフォームは「ストリーム」を流用した。

 ボディサイズは全長4285×全幅1755×全高1670mm、ホイールベース2700mmと、ストリームより全長は285mm短く、全幅は60mm広い。このため、ホイールベースは40mm短くし、トレッドはフロントが45mm広い1515mm、リアが35mm広い1505mmとしている。

 搭載するエンジンはストリーム同様、排気量2.0Lの「R20A」および1.8Lの「R18A」の2種類。最高出力もそれぞれ110kW(150PS)、103kW(140PS)と変わっていない。ストリームでは2.0LのFF車がCVT(無段変速機)、それ以外が5速自動変速機(5AT)と組み合わせていたが、クロスロードでは5ATのみとなる。なお、1.8L車のATはギア比もストリームと同じだが、2.0L車はATのギア比をややローギアードにし、発進加速性能を重視している。例えば2速では約8%ローギアードになっている。

 両排気量ともFF(前部エンジン・前輪駆動)車、4輪駆動(4WD)車をそろえる。10・15モード燃費は1.8Lおよび2.0LのFF車が13.8km/L、1.8Lの4WD車が13.4km/L、2.0Lの4WD車が13.2km/Lとなる。10・15モード燃費はストリームがFF車で14.8km/Lだったが、車重がストリームより60kg重い1410kgからであるため、1km/L程度悪化している。ただし、SUVというジャンルで比較すると日産自動車「エクストレイル」の排気量2.0L・4AT仕様よりも良い値だ。

 4WD方式は、「オデッセイ」から採用しているデュアルポンプ方式にワンウェイカムを追加したタイプ。4WD車は横滑り装置を標準装着するほか、坂道発進での後退を防ぐヒルスタートアシスト機能も備える。

 サスペンションはストリームと同様に、フロントがストラット式、リアがリアクティブリンク・ダブルウイッシュボーン式。ロアアームなどは共用化しながらダンパやナックルを変更することでワイドトレッド化に対応した。

 価格は1.8L・FF車が193万2000円から。2.0L・4WD車が248万8500円から。月間販売目標は3000台。

《追記》
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techon.nikkeibp.co.jp(2007-02-22)