パソコン不振、試練の船出・
「ビスタ」機発表

 国内パソコンメーカーは15日、米マイクロソフト製の新しい基本ソフト(OS)「ウィンドウズ・ビスタ」を搭載した新製品を一斉に発表した。地上デジタル放送の視聴など主に動画を楽しむ機能を高めた。しかし、パソコン販売は高機能化する携帯電話機や薄型テレビに押され、低迷している。ビスタ搭載製品は過去のOSとは異なる厳しい環境の下、登場することになる。

 調査会社BCN(東京・文京)によると2006年の国内パソコン販売は台数・金額ともに前年比1割以上減った。メーカーなどは「ビスタ投入を前にした買い控えが原因」(NEC幹部)と説明する。しかし、販売の前線では「薄型テレビ・携帯電話機との競合」「買い替えを促す機能の不在」「価格の高止まり感」という三つの構造要因が指摘されている。

nikkei.co.jp(2007-01-16)