ホンダが2007年の事業方針を発表
7人乗り新型車やエンジン工場新設など

 ホンダの福井威夫社長は2006年12月19日に開催した年末記者会見で、2007年以降の事業方針を示した。2007年春に7人乗りの新型車を発表するほか、2009年夏には埼玉県小川町に低燃費車向けのエンジン工場を稼働させる。

 2007年春に発表するのは、SUV(スポーツ・ユーティリティ・ビークル)のデザインと機動性に7人乗車機能などを合わせた新コンセプト車だが、現状では詳細は未定。

 埼玉県に新設する埼玉県寄居新工場は、クルマ1台生産時のCO2排出量を2000年比で20%低減する。さらに埼玉県小川町にエンジン工場を新設して、将来の需要拡大にも柔軟に対応できる生産体制を構築する。新エンジン工場の生産能力は年間20万台規模で、2009年夏の稼働を予定する。関連投資額は約250億円で要員は500人。

 北米では2007年秋に「新型アコード」を発売する。これに先立って2007年1月の「デトロイトショー」では、アコード・クーペのコンセプトモデルを披露する。同ショーでは、ACURAブランドを象徴する、次世代スポーツカーの「デザインコンセプトモデル」も披露する。2007年夏には米ロサンゼルスに建設中のACURAデザインセンターがオープンする予定。

 また米国イーストリバティ工場とカナダ工場の第1ラインで生産している「シビック」は、2007年春よりカナダ工場の第2ラインでも生産する。2007年秋には、メキシコ工場で「CR-V」の生産を開始する。このほか、2008年にはインディアナ新工場とカナダの新エンジン工場の稼動も予定する。

 欧州では2006年の販売見込みは31万台(前年比108%)で、3年連続で過去最高を更新する見通し。2007年の販売計画は35万台(前年比113%)。2007年1月には新型「CR-V」を、2007年春には「シビックTypeR」を発売予定。

 欧州では、イギリス工場が2007年末に25万台のフル生産となる予定で、トルコ工場の5万台とあわせ、年間30万台の生産体制とする。

 環境対応では、米国の「TierII Bin5」に対応するディーゼル車を3年以内に投入するほか、日本への投入も検討中とした。

《追記》
  ☆本田技研工業情報「2006年末記者会見 福井社長スピーチ 映像」 」ここをクリック

techon.nikkeibp.co.jp(2006-12-19)