第13回 砂漠植林ボランティアに参加して


 「喜びの森」植林ボランテイアへは第五回に続き2回目の参加です。9月20日の午後 成田空港、中部空港発隊が北京で一緒になり総勢38名でいよいよ植林部隊の発進だ! 
 メンバーを見ると懐かしいかつての同僚や現役若手そして各事業所の方々がそれぞれやる気満々!その燃える雰囲気がガンガン伝わってくる。

>  私の参加動機は、最近の天気図を見ていると四季を通じて大陸から偏西風に乗って日本の方に気流が流れており、特に、春の黄砂は私の鼻アレルギーを惹き起こし難渋しております。また、気流に乗った種々の原因物質が目に見えない形で日本の環境にも影響を与えているようです。そんな状況を見ながら、さて前回自分達が植えた松や楡の木はその後どうなったのだろうか! と気になりだしました。気にしてもやらなければ何も変化しないので今回の計画に参加して、生育の確認と併せて植林をしようと思った次第です。

 植林の1日目は前回と同地域で雑草がかなり生えており、菊池会長のお話だと、この位の生え具合になってから木を植えると大変育ちやすいとのこと、また植え方は試行錯誤の末、直径1m、深さ50cm、更に中央に径20cm深さ30cmくらいの穴を掘り、そこにポット苗を入れ、バケツ一杯の水をかけ、濡れ砂で埋め一本の植樹を終了させる。
 この方法は、砂漠地面は0,5〜1m掘ると地下水の影響で砂が湿っており木の根が張りやすく活着率を高めるとても良い方法のようだ。
 この方法でハラウソ小学校の生徒さん達とパートナーを組み、作業のやりとりは手真似と絵描きを主に言語不明の楽しい交流と植林が出来たと思います。

 前回参加時の松や楡は、生きているものはそれなりに元気に育っておりとても嬉しかったが、活着率(ブルドーザー溝堀植林方式)は少々低かったようです。しかし今回の穴掘りポット苗方式方案は現地の地面にマッチングしているようであり活着率の向上が大きく期待できるのではないでしょうか。

 2日目以降は別隣地での植林をする。大きな砂丘と低地が波のようにうねっている、はるか地平線まで続くと思われるほど広大なる砂漠地だ!初めて見る大砂漠にビックリ。これがかつて大草原だったなんて信じがたい。こんなところに植えて本当に育つのか!しかし良く見ると低地にはほんのかすかに雑草があるではないか、この限られた領域に先日まで学習した方法で松とアカシヤのポット苗を植林した。
 この地ではカンチカ2中(17〜18歳)の生徒さん達とパートナーになり植林した、日本語を選択していると言うので日本語で作業会話したが生徒の学習差がありどちらかと言うと手真似と絵描きの打ち解けながらのボデーランゲージと言うところか、しかし体格は良いので作業の効率は一挙に向上しとても楽しく心地よい汗をかけた共同植林でした。

 菊地会長の砂漠セミナーと現地作業を通して言える事は
@ 植林は単に木を植えると言うことでなく、適材を適地に適切な方法(穴掘りポット苗方式)でやると言うやり方が、数年試行錯誤してきた結果から確立しつつあるようだ。
A 植林を広げていく為に、現地の人達にもノウハウを伝播し現地化が徐除に進んでいる。また、ホルチン砂漠に限らず、他の砂漠地や国境を越えたグローバルな植林活動になりつつあるようだ。
B 植林活動を継続する事は結局「人」であり、人の志(情熱)でありそれがお互いの友好をはぐくみ、また、自然と人との共生に繋がるもののようだ。
C 共同植林した子供達は、今すぐその意義が判らなくても数年後、数十年後自分達が植えた木を見たり思い出したりして、日本から来たホンダの優しい人達と一緒にやったと言う事を楽しい思い出として心に刻み、残るだろうと思います。勿論私の心にも!

 最後に20代〜60代層までのボランテイアの方々と一緒に砂漠植林をしながら日常とは異なる会話をすることで、脳細胞に心地よい刺激を受けさせていただきました事に感謝。また、大部隊を効率良くスケジューリングされた事務局の方々及びエコツアーのスタッフの方々に深く感謝するものであります。

記:貝吹 繁雄(2006-09-27)