ホンダ、「CR―V」全面改良・都会的で洗練されたデザインに


 ホンダは11日、SUV(スポーツ多目的車)「CR―V」を5年ぶりに全面改良して発売した。都会的で洗練されたデザインに改める一方、荷室の使い勝手などを良くしたのが特徴。オフロードの色彩をあえて弱めることで、「独身男性だけではなく、子育ての終わった40―60代にも売り込んでいく」(福井威夫社長)という。価格は246万7500―323万4000円。国内だけで月2000台の販売を見込む。

 3代目となる新型車の排気量は2.4リッター。上位モデルには、必要に応じて後輪の駆動力を調整する「リアルタイム4WD」を採用しており、どのような路面であっても安定した走行が楽しめる。追突の危険性を警告するシステムなど、安全装備も充実させた。

 すでに北米市場には投入済みで、2007年には欧州でも販売を始める。アジアなども含めた世界規模での販売目標は2007年40万台を掲げている。

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 ホンダの福井社長は12日、都内で記者会見を開き、米ゼネラル・モーターズ(GM)が日産自動車・ルノー連合との提携交渉を打ち切ったことについて「賢明な判断」と語った。一問一答は以下の通り。

――GMが日産・ルノー連合との提携交渉を打ち切った。率直な感想を教えて欲しい

 賢明な判断をしたと思う。スケールメリットを追い求めるだけではダメ。顧客にとって魅力ある商品やブランド価値をどのように築いていくか――。そのことが重要だと思う。

――現在の景況感は

 輸出主導型の景気拡大が続いている。ただ、国内の自動車販売については(景気拡大を)実感できない。市場は成熟しており、魅力のあるクルマを開発できるか、メーカーは問われている。

――拡大する世界の自動車市場。死角はないのか

 世界レベルでは問題はないと思う。中国は依然として2ケタ成長が期待できるし、インドも好調だ。クーデターが起きたタイも堅調だし、インドネシアも回復しつつある。

――安倍首相の誕生により日中、日韓関係が変わり始めている

 日中、日韓とも良い兆しが見え始めている。特に注視したのが日中関係。ホンダは中国ビジネスを急速に拡大しており、事業を取り巻く環境がさらに良くなることを望んでいる。
〔10月12日/NIKKEI NET 小林由佳 神垣さやか〕

《追記》
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car.nikkei.co.jp(2006-10-12)