日産、北米で2年ぶりに生産性トップ

 【ニューヨーク=八田亮一】米自動車調査会社ハーバー・コンサルティングは北米にある自動車工場の生産性調査を発表した。自動車1台の生産に要する時間を比較しており、2005年のメーカー別総合順位は日産自動車がトヨタ自動車を抜き2年ぶりに首位となった。上位3社は日本メーカーだったが、首位と最下位の差は徐々に縮まっている。

 生産性の総合順位は日本3社と米ビッグ3の計6社を対象に実施。車1台当たりのプレス加工、組み立て、エンジン生産に要する時間を比較した。日産は前年比3.3%短縮の28.46時間となり、トヨタの29.4時間を抜いた。最も改善率が高かったのはダイムラークライスラーで、生産時間は同6%短縮の33.71時間。最下位はフォード・モーターの35.79時間だった。

 首位と最下位の差は7.33時間で1998年の16.56時間から徐々に縮まっている。ハーバー社のロン・ハーバー社長は「日産の生産性の高さは競合社に比べて車1台あたり300―500ドルのコスト優位性に換算できる」と指摘している。

nikkei.co.jp(2006-06-02)