バリチェロ「速い車だ」…F1ホンダ新マシン発表

 【バルセロナ(スペイン)=千葉直樹】自動車のF1世界選手権に今季から単独チームで参戦するホンダが25日、バルセロナ郊外のカタルーニャ・サーキットで今季の新マシンを発表し、走行テストを開始した。

 ホンダがチームの全株式を取得し、38年ぶりの単独参戦となる今季は、BARホンダ時代からのチームスタッフの大きな変動こそないものの、昨季までの「エンジン供給、車体技術の共同開発」の立場から大きく踏み込み、日本側の技術開発責任者を英国のチーム本拠地に常駐させ、日本から軸足を移した。

 新マシン「RA106」はデザイン面で昨年型と大きな違いはないが、今季から実施された2・4リットルV型8気筒エンジンへの変更に伴って信頼性を高めるためのテストを繰り返し、昨季に苦しんだ空力面での改良にも重点を置いている。

 正ドライバーは4年目のジェンソン・バトン(英)と、佐藤琢磨が抜けた後に昨年までフェラーリで通算9勝を挙げたルーベンス・バリチェロ(ブラジル)を起用。年明けからチームに合流したバリチェロは、「自分の運転スタイルに合致するように仕上げていくべきポイントは多いが、速い車という印象だ。勝つための挑戦をしたい」と新マシンのハンドルを握った感想を語った。

 チームのニック・フライ代表は「(チーム順位2位だった)2004年車の長所と05年車の問題点を洗い出して開発した。世界でも最高のドライバーが2人そろった」と話し、ホンダが第3期F1活動として2000年に復帰して以来の初優勝を目標に掲げた。

読売新聞(2006-01-25)