自動車セールス満足度はホンダがトップ、
J.D.パワーの調査

 CS(顧客満足度)に関する調査会社である社J.D. パワー アジア・パシフィックは、2005 年日本自動車セールス満足度(SSI)調査の結果を発表した。メーカー別ランキングでは、ホンダが107ポイントでトップとなった。2位はドイツVolkswagen社、2004年の調査でトップだったドイツBMW社は3位となった。

 総合セールス満足度に影響を与える要因は、重要度順に「セールス担当者」「販売体制・施設」「支払い・保険手続き」「デリバリー」の4つ。ホンダはこのうち「セールス担当者」「支払い・保険手続き」で9メーカー中トップの評価を得た。

 輸入車メーカーと国産車メーカーの差は縮まっている。輸入車の強みだった「販売体制・施設」は、国産車メーカーが販売店の統廃合やリニューアルなどで整備・再構築を進めたことにより、輸入車の優位性が失われつつある。今後は施設などのハード面から、店舗スタッフのマナーやスキルなど顧客対応力などのソフト面での競争になると予測している。

 実車を使った商品説明の実施率が業界全体で高いことが、調査で分かった。商談時に約8割が、展示車や試乗車などを使った商品説明を受けた。実車を使った商品説明を受けた人は受けなかった人よりスコアが良いことから、この活動が商談時において重要であるといえる。

 実車を使った商品説明に加えて、「オプション品やアクセサリーの展示」「カタログ等資料を使った他車との各種比較情報の提供」「自社モデルの長所および短所の説明」を実施すると満足度が高くなる傾向にある。しかし、すべてを実施できている割合は低い。付加価値のある情報提供の方法や質を見直して対応の強化が必要とした。 (櫛谷 さえ子=日経Automotive Technology)

日経Automotive Technology(2005-10-25)