首相の靖国参拝、欧米紙が論評

 欧米の主要紙は18日、小泉首相の靖国神社参拝に関する記事を掲載、日中関係の悪化に懸念を示した。米ニューヨーク・タイムズは「無意味な挑発」と題した社説で「総選挙で改革者として印象を与えた首相が今回は、日本の軍国主義の最悪の伝統を公然と奉じる態度を示した」と批判。「中国が日本の重要な経済パートナーとなろうとしている時期に、周辺諸国に過去の悪夢を思い出させることは誤っている」と指摘した。米ワシントン・ポストは「参拝は東アジアで日本を孤立させる」との専門家のコメントを載せた。

 仏ルモンドは小泉首相が「心の問題に他人が干渉すべきでない」と発言しながら、国会答弁で極東国際軍事裁判の判決の有効性を認めていることなどを紹介。「日中の外交関係は最も悪い状態にある」と解説した。

nikkei.co.jp(2005-10-19)