ホンダ,北米からのATV生産移管で熊本製作所のマザー機能を強化

 ホンダの熊本製作所は2005年7月15日,米Honda of America Manufacturing(HAM)社の二輪車工場から生産を移管したATV(All Terrain Vehicle)「TRX450R」のラインオフ式典を行った。移管により,熊本製作所はATVを含む二輪車生産の技術を世界へ展開する体制を強化する。一方,HAMの二輪車工場は大型二輪車の生産に特化し,北米におけるATV生産は米Honda of South Carolina Manufacturing(HSC)社へ集約する。

 熊本製作所では,付加価値のある小型二輪車を生産するとともに海外二輪車工場をサポートするマザー工場としての役割を持つ。海外二輪車工場はアジアを中心に拡大しておりり,必要とされるサポートの質・量ともに増大してきた。熊本製作所は1983年にATVの生産を開始し,2004年は完成車1万2000台,KD(ノックダウン)生産を含めると33万8000台を生産した。今回の移管によって,ATVを含めた二輪車の生産技術および新機種立ち上げにかかわる技術レベルを高め,マザー工場としての技術発信力を強化する。

《追記》
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中山 力=日経ものづくり(2005-07-15)