台湾にて近況

 ゴルフシーズンを迎え、皆様、楽しいゴルフをされていることでしょう。羨ましい限りです。 私、昨年の2月からほとんど台湾で生活しています。 定年後、日本のベンチャー的企業の技術顧問をしていますが、 その関係から、台湾での仕事が短期、長期を合わせて4件目になります。 もともと、熱処理技術を自分のライフワークと考えていましたので、楽しくやってい ます。

 台湾は国ではなく地域、日本大使館がない。まず困ったのは、国際免許が通用しな い。 車が使えないと私生活が不便なため、奮起して自動車教習所に一ヶ月通い取得。 実技は問題ないが、筆記試験があってどうなることかと心配したが合格。 結局台湾人と同じ方法で免許を取得する羽目になってしまった。

 文化の違いは色々と感じる。良い悪いではなく、日本の常識と違うことが多い。 特に強く感じることは、目的がお金、仕事は手段。日本は逆。 政治の腐敗、利権、汚職。みんなやっているから悪いとは思わない。 法律があっても、袖の下で何とでもなる。 総統選挙があって、票の集計疑惑、ピストルで撃たれたが、自作自演疑惑。 企業間(私の関係している中小企業)の契約書は締結しても無意味。 いつでも無かったことにできる。

 いろいろ聞いてみると、日本の統治時代は規則規律に厳しく、このようなことはな かった。 蒋介石の国民党が来てからだんだんおかしくなって、日本の時代を良く思う年寄りが 多い。 60才台までの人は日本時代の名残があって、上記のようなことは少ないが、 50、40才台の台湾人はどうしょうもないと言う人がいた。

 うそ、ごまかしでその場を自分の都合の良いように導く。あとでバレてもなんとも思 わない。 騙されたほうも文句はいわない。日本人は騙された、裏切られたと大騒ぎする。 こちらの常識は騒ぐほうがおかしい。

>  仕事の楽しみは、相手が知らないこと、できないことを、教えてあげて、やってあげ ること。 そして、仕事をしていなければ知りえなかった新しい友人ができること。 今の仕事は、工場を建設、熱処理炉を設置、立ち上げ、操業指導、品質管理。 社名、ロゴ、就業規則まで作った。 そろそろ、ここの仕事は終了時期。 今年の秋は、上海の予定。
                     ===台湾台中県豊原市より===

記:渡辺 輝興(2004-05-07)