教員研修講演実施

 川越市の小・中「教員10年経験者研修」で講演をしてきました。 法定研修で川越市が初めて独自にカリキュラムを組むことを許され その中の一つ「民間企業を知る」というテーマで依頼されました。

 教育委員会の中にある「教育研究所」が担当し、上記対象に年間 37日間行っているそうです。 その中の20日間は夏休みを使う そうで、教育の世界も大変忙しいようです。

 10年経験者と言えば、一通りの経験をつんで、将にこれからと いうバリバリの世代です。 Hondaで言えば新任の「(技術) 主任」のレベル、製造業と教育の世界ではかなり違うのかな、いや 共通することもあるはず等々、思いを巡らしながら、ホンダ概論を 整理してみました。

 民間企業として、Hondaが選ばれたのも嬉しいことでした。 他に相応しい人が多くいる中から、トップバッターとして、恥ずか しくないよう、塁に出て後に引き継ぐイチローの気持でした。いつもの悪い癖でドタンバにならないとまとまらない資料も集ま り、これに「Honda DNA」と勝手な表題をつけました。

 講演内容を一任されましたので、ホンダの「生産」を中心として 別紙のような骨組みで自己流に総括してみました。たまたま、先月、秋田で小学校の同期会があり、会誌に「恩師の思い出」を寄稿しましたが、これをご紹介して「フィニッシュ」としました。

 講演が済んで受講生から、わが恩師、石井先生についてもう少し 話を聞きたいとのリクエストもありました。
 また、PDCAを廻すに当たって、そのPについて予め PDCA を 廻し、レベルアップを図る手法を紹介しましたが、最後に指導教諭 の方から受講生へ「最近教育現場でも広く使われだしたから、参考 にして欲しい」とのコメントがありました。

 教育とその現場、そしてわれわれ製造業とで共通することが多々 あることを実感しました。 何より、我が子(諸兄におかれては孫 !)を託する先生方とこのような場でお話しできたことは良い経験 でした。

 異業種交流も行われていますが、当方新任(技術)主任と、テー マを決め「パネルディスカション」などしては、と思いました。
 因みに受講生は14名、男女ほぼ同数でした。

*** 講演内容(骨格) ***
        教員研修 《民間企業を知る》
         Honda DNA

初めに
戦後生まれたHondaは、Sonyと並び称され「世界企業」へ急成長しました。その軌跡を辿りながら、「Honda DNA」といわれるものを、まとめました。限られた経験や知識の中から、民間企業の現状(と課題)を知っていただき製造業(生産・モノ造り)と「教育又その現場」に共通して求められる状況の変化にどうついていくか? 視野や対人関係能力をどう高めるか? 人材育成をどうすすめるか?等について考えてみたいと思います。

自己紹介(経歴)

ホンダのご紹介

ホンダ・成長の軌跡
創業者の夢と技術
技術と経営の分担  経営の世代交代  引退・タイミング
先進技術への挑戦  独自技術開発  モノ造りへのこだわり
レース  ヒット商品  ブランドの確立  プロジェクトX
海外戦略  需要のある所で生産  現地化(ヒト・モノ・カネ)
機会均等  非同族会社  労使協調
製造業  2・4・汎  4輪・最後発  成長と活力

キーワード
ホンダフィロソフィー  3つの喜び  Honda DNA  社是  運営方針  3S(シンプル・集中・スピード)  ビジョン  あるべき姿  戦略  戦術  3現主義  現場・現物・現実  TQM(TQC)  PDCAを廻す  組織  役割  プロジェクト  次工程・お客様  品質  ISO9000  お客様満足度  環境  ISO14000  技術開発のリードタイム  SED  目標要件  QCDMS  予実  モノ造り  ヒト造り  生産技術  生産体質  体質改革  ワンマン  経営評価  技術評価  経営資源(効率) ヒト・モノ・カネ  グローバル展開  海外生産  現地化  現地調達  走る実験室  マン島TTレース  F1  ソーラーカー  エコラン  技術力  CVCCエンジン  燃料電池  ASIMO  太陽電池  ブランド力  ヒット商品  スーパーカブ  オデッセー  フィット  人材育成  世代交代  技能伝承  データ化  マニアル化  標準化  知的財産(所有権)  特許  実用新案  企業文化  レクリエーション  自分のために働け  良く学び良く遊べ

山下ゴム
体質改革  SA  あるべき姿  PDCA  開発テーマ

プロジェクトX
CVCCエンジン  マン島TTレース

リフレッシュ
サラリーマン川柳  趣味

恩師の思い出

小さな歴史の物語

終わりに
明日の日本を背負う子供たちのために、ご自身の健康に留意され、たまにはリフレッシュもしながら、がんばって下さい。「Honda DNA」が、今後の参考・ヒントになれば幸いです。このような機会をいただきましたことに、感謝申し上げます。 ありがとうございました。

記:木田橋 義之(2003-08-12)