飛行機が止まった!

 宮古島の美しい珊瑚の海を想いながら7月13日沖縄行JALのシートで うたた寝していると突然我が妻に肩を揺すられた。虚ろな頭でいると、 「隣の方が飛行機が止まっているって言うのよ!」 「そんな馬鹿な止まったら落ちてしまうじゃないか」と言ってしまった。 「私じゃなくて隣の70才くらいのご婦人が言うのよ」と言うから良く観ると確かに不安そうにしている。
 しかし待てよ、冷静になって考えてみたら本当に飛行機が目茶静かなのだ。小生もビックリ。そこで何故と思った。羽田を発って1時間半くらいで気持も馴染んで穏やか!。以前にも飛行機最後尾シートの時こんな静けさを味わったことがある。天気は快晴。気流も穏やかだ。こんな条件が揃うとこんな現象がおきるのだろうか。
 そのご婦人は不安そうに客室乗務員に訴えていたが何と答えたかはよく聞こえなかった。多分「お客様飛行機はとても快調に飛んでおりますご安心下さい」と言っている様で少し落ち着いた様に見えた。10分くらい経つと又不安そうに!。
 この無音状態、小生も今まで主翼付近や前部シートではあまり感じた記憶がないことから後席だけの現象だろうか。はたまた飛行機と気象条件のベストマッチングなのだろうか。とにかく何とも言えない心地良さなのだが、ふっと思い直して見るとうるさい エンジン音のはずがあまりにも静かだとちょっぴり不安がないでもないかな。 きっとこの御婦人もそう思ったのだろうか、なんとなく判るような気がしない でもない、でも飛行機が着陸近くなり水平飛行から下降に入るといつもの ジェットエンジンのザーっと言う音がし始め、やっとご婦人の顔にこの飛行機は ちゃんと飛んでいると言う安堵の様子が見えた。毎日飛行しているプロの方はどう感じているのか。

 宮古島旅行5日間の初日JAL907便、目茶静かな機内にての出来事でした。 以降の天候にも恵まれ宮古島の海と珊瑚礁をたっぷりと観賞し、またまた 羽田までの静かで快適なフライトを楽しみました。

記:貝吹 繁雄(2003-07-31)