APAC開業
(Auto Parts Alliance China Ltd.)

 APAC開業式のお礼
 皆様の絶大なるご支援をいただき、3月18日に無事『開業式』を終える事が出来ました。 高尾社長様、菊池社長様にはハードなスケジュールを調整してご出席頂き激励の言葉も頂きました。高尾・構常務様、杉浦専務様・米谷常務様にもご出席頂き、つぶさに弊社の状況も確認していただきました。まだまだ至らない所ばかりではありますが、目標に向かってチャレンジしてまいります。
又、日本から、台湾から、中国国内から多数のご来賓をお迎えし、無事終える事が出来ましたのも、マザーの支援があったればこそ、とお礼を申し上げます。従業員一同・駐在者を代表して改めてお礼を申し上げます。引き続きのご支援・ご指導・サポートをお願い申し上げます。

 開業までのエピソード
 進出を任されたのが01年7月ですが、それからフィージビリティーを始め、概略方向を決めたのが9月、それから会社申請(100%日本資本で)をし、予想外の速さで認可を受け(通常では3ヶ月、早くても1ヶ月と言うところを半月で)、マザーのオーナーからは『日本でも難しいような日程を立てて、大丈夫か?』とも言われ、ある人からは『中国で、計画通りに行く訳が無い。騙されるぞ。』とも言われていたが、今は全くその逆だ、と言う思いが有る。日本の仕事が計画通りに進まない、約束を守らない、あいまいな契約しか結ばない、などなどの思いが大きい。今の中国は、我々企業化のために、と言う事で素早く動いてくれている。計画通りに進まない事が数多くあったが、その都度中国政府(地方政府、税関、商品検査検疫局など)に助けられて、計画の遅れを挽回する事が出来たと思っております。エピソードを3つほど

1.昨年5月から、『新強制認証制度(CCC)』と言うのが施行され、電気関係の製品の安全性を評価認証する、と言うものですが弊社の輸入設備2項目・5物件がそれに該当する事が7月中旬に判明しました。9月中には設備を工場に入れなければならないのですが、認証が取れていないので、シッピングも出来ない、と言う事になった。そこで、広州市副市長・張広寧さん、開発区管理委員会主任・凌偉憲さんに、『認証取得活動はしているので、取得前では有るが輸入できるようにサポートをして下さい。』とお願いをし、9月26日に港に到着した物件を9月30日には工場に搬入する事が出来た。(通常では、港到着後2週間、況してや国慶節の休みを挟むと3週間から1月、と言うのが中国の常識だとか・・)これにより、アコードの品確をAPACで溶接ASSYする事が出来た。(当初計画では、日本供給で、APAC生産供給ははチャレンジをするが約束は出来ない、と言う提案をしていた。)・・・・・小生の意地である。

2.高圧電源の引き込みに関して、土地の借用(こちらは土地は国家のもので、50年の、最近は75年の借用)契約時に、高圧引き込みはAPACが負担する、と言うものであった。が、昨年初めに契約をしている所は、開発区なり土地の提供者が負担している事が判明した。そこで、弊社も開発区に、費用負担をしてくれるように申請をしたが、最初の判断は1/2弊社負担と言うものであった。費用にすると、2000万円近いので、さらに交渉を重ねた。担当局長と最後の話しをしたときに、『開発区のインフラが悪いから、APACが費用を負担しなければならなくなった。』と書け、 と言われた。小生が『そんな事を書いたら、貴方のやった事が悪いから、と言うことになるが本当にそれでよいか?』と聞いたら、『その様に書いてくれた方が、APACの事を考えるとその様にすべき、と上司に説明がし易い。だから、それで良い。』と言われ、その通りに書いて申請したら、翌々日に全額開発区が負担をする、と言う判断を頂いた。

3.3月18日にオープンハウスを行ったのだが、その前週(10日)になっても工場前の歩道が掘り返され、ガラクタがあるままであった。余りにひどく、お客様を迎えるには???と言う事で、開発区に『工場前の歩道が余りにひどい状態なので、整地だけするとか、何とかしてくれませんか?』と言うお願いを電話でした。翌火曜日に弊社の担当バックアップメンバー(王さんと言う秘書長)がその部門の責任者と工事業者を夕方現地集合で視察・確認に来てくれた。そこで、即断即決(一部歩道の敷石のデザインが決まっていなかったようだが、すぐに決めなさい、の一言があったが)で、翌日から昼夜突貫工事で、歩道を6日間で弊社の工場前だけとは言え、作り上げてしまった。

・・・・と言うような出来事が列挙すればいくつも出てきますが、ここに至っている。開発区の進出企業で作る協会の常務理事まで押し付けられ、おだて揚げられております。沢山の『幇友(パンユウ)』に助けられております。

 "SARS"について
 今のところ、直接の影響はありません。が、本田技研様・広州本田様とも日本からの出張を自粛(極力避けるように)と言う方向です。弊社も、マザー会社である高尾金属・菊池プレスと協議しながら取り組んでおります。広州では、左程大きな混乱は無いのですが、まだまだ報道管制が敷かれている、と見る向きもあります。ただ、流行している、と言ってはおりますが、人口1000万の広州市、広東省では8000万人を超えます。そんな中での1000人ほど、亡くなった方は50人ほど・・・・こんな状況は普通のインフルエンザでもあります。とはいえ、侮れないのも事実です。けれども、一番大事なことは健康を維持する事だと思っております。

<<追記:会社概要>>
会社名:
(中国名)
広州艾?克汽車配件有限公司
(英語名)
Auto Parts Alliance (China) Ltd.
所在地:
中華人民共和国 広東省 広州市
資本金:約15億円
総投資額:約36億円
敷地面積:72,359u
要 員:335人(20万台/年 体制)
生産部品:ACCORD,ODYSSEY,経済車のボディー骨格板金部品

記:川崎 拓央(2003-04-19)