私のボランティア 《パソコン・ボランティア》

 パソコン・ボランティア(以後パソボラ)について現在の所感を申し上げます。

 そもそものきっかけは60才を過ぎて直ぐに関係した埼玉県立”いきがい大学”の同期生(平均年齢70才)数名の人が期を同じくして、パソコンを息子の買い換えで預けられ、ワープロにやっと慣れたのに、どうして良いやら困り果てていたときに見かねて手を染めたのが始まりです。その後、地方自治体がIT講習を進めているにも拘わらず適切なフォローがないために継続して面倒を見てきました折り、福祉協議会よりIT講習をも受けられない障害者・高齢者のためのボランティア該当者として口コミで登録依頼され、今日に至っております。

 森前首相のIT革命(大げさですが)の旗印のもとに各自治体が不特定多数を対象にIT講習を進捗しては来ましたが、フォローがないために受講者が高齢者の場合には直ぐに忘却され、中には3〜4回同じ内容を受講しても自宅のパソコンに向かうとアイコンを開くまでは出来ても、それ以降は皆目見当が付かず小生にお呼びがかかる事になる件数も多いのが現実です。講習会の受けられない身体不自由な高齢者・車いす、全盲の障害者に於いては尚更のことで小生のような未熟者でも充分お役に立つことが出来るものと早合点し登録いたしました次第です。

 実際に進めて参りますと、ボランティアという今時響きの良い言葉に魅せられての内容は全くなく、クライアントに接するたびに教え導き、共に歩むことの難しさをひしと感じております。

 例えば、いきがい大学の同期生で有れば健常者であることから多少の叱咤激励があっても受け止められ笑顔の交流が可能ですが、現在の小生のクライアント(高齢婦人1,障害者数名)の場合には常に同じ目線に立っての対話の中からのアップグレードでなくては小生の存在すらも拒否され兼ねないこともありますのでそれなりの心遣いも必要になります。

 勿論訪問活動が中心なので時折介護ヘルパーさんとも鉢合わせをし、我々の’これから’をも推測する機会ともなってはいますが。

 例え、ハンデを持った人たちが対象とはいえ、自己研鑽を怠ることは失礼なことなので自作ではありますがINTEL系・AMD系各1台クロックアップの試行を繰り返しながらADSLの下、パソコンライフを送り、従兄弟が東工大の電子工学科の教授をやっているのでメールで最新情報のやりとりを行いながら自身はパソコン上位技術者になるべく努力する毎日です。

 終わりに、手前勝手のこんな独白にお付き合いいただき恐縮に存じます。

記:永見 喜次郎(2002-07-12)