東京で初めてみた映画

 1月5日午前10時すぎ川越線的場駅前の1日500円の駐車場に車を置き川越駅経由で東京都心部へ。 森山さんから紹介があった「キャラバン」がどんな映画か気になり、渋谷へ行く。 東京で映画をみることは自分にとって初めての体験。 渋谷のパルコへ行く、わかり難い場所である。 従来と違うイメージの映画館が多くあるので上演劇場の「シネマライズ」がなかなかわからない。 受付で聞いて聞いて4つ目でやっとたどり着く。 料金が一般1800円に対し、シニア1000円は有難い。

 私の映画鑑賞歴は学生時代でストップしている。 学生時代唯一の楽しみは学割を使ってみた映画だった。 私が選ぶベスト映画は「7人の侍」「アラビアのロレンス」「ベンハー」 「ナバロンの要塞」「第三の男」「大脱走」「OK牧場の決闘」である。 40年前でストップしている。 巨匠といわれるスピルバークの「未知との遭遇」など多くの作品をテレビでみたが、 上記の映画を超えるものではなかった。 映画鑑賞眼が歪んでいるのかも知れない。

 開演から15分遅れで入場する。 幸いまだ予告編を何本か紹介している。 観客は結構多い、暗い中でも中高年がほとんどであることがわかる。

 実は、「キャラバン」をみるにあたり映画のイメージを頭に描いていた。 はるかエレベストなど8000m級の山々が見渡せる高原の村。 四季折々の花々や木々の緑と山々の残雪のコントラストが美しい。 このような背景の中でドラマが進行していく。

 実際の映画「キャラバン」はドラマに徹していた。 季節は秋の終わりの頃のみ。 花は全然画面に出て来ない。 8000m級の山々のすばらしい画像も出て来ない。 ヒマラヤのある村での若者と長老の葛藤の物語である。 すす汚れた住民の顔の大写しがやたらに多い。 せっかく美しい自然があるのだから取り込んでくれてもよいのにと思う。 サービス精神のない監督だな!。
 1つだけインパクトを与えてくれた言葉があった。 長老が吹雪に会い、峠で死ぬとき若者に言った言葉である。 「反抗心の強い若者ほど頼もしく思っていたんだよ」 なぜかそのとき、EG在籍時若かりし頃の大塚さんを思い出した。

記:大澤 敏夫(2000-1-26)