ホンダ、欧州で全四輪を電動化 25年までに

ホンダは5日、2025年までに欧州で発売する全ての四輪車をハイブリッド車(HV)や電気自動車(EV)などの電動車にすると発表した。欧州で進む電動化を見すえ、25年までに3分の2を電動車にするとした従来の方針を改める。ホンダの欧州販売は苦戦し、電動化でも遅れていたが高い目標を掲げることで巻き返す。

5日開幕したジュネーブ国際自動車ショーで明らかにした。19年内に欧州で発売する小型EV「ホンダ e」も公開した。EV走行の航続距離は200キロメートルで急速充電なら30分で80%までの充電に対応する。

長らくディーゼル車が中心だった欧州では各国の環境規制もあり、電動化が急速に進む。ホンダは現在、欧州では19年初めに発売した多目的スポーツ車(SUV)「CR―V」のほかに量販タイプの電動車はない。 既にHV比率が半数近いトヨタ自動車や、既にEVを市販化する日産自動車などに遅れていた。

ホンダの欧州販売はシェアが1%以下に低迷するなど苦戦が続く。2月には英国南部にあるスウィンドン工場の生産を21年で終了する方針を発表。今後の欧州向けの電動車両は日本や中国から供給していく。

エンジン車が主力だった自動車メーカーで、全車両の電動化を打ち出しているのはスウェーデンのボルボ・カーなどにとどまる。

《追記》
☆本田技研工業情報 「2019年ジュネーブモーターショー発信骨子
〜2025年に向けた欧州における電動化の方向性を発表〜」
ここをクリック

nikkei.com(2019-03-05)