マクラーレン・ホンダ3年の提携に幕

 <F1:アブダビGP>◇26日◇決勝◇アラブ首長国連邦・アブダビ

 マクラーレンとホンダは、3年間にわたる提携に幕を下ろした。

 予選11位からスタートしたフェルナンド・アロンソは、レース前半はフェリペ・マッサ(ウイリアムズ)よりも本来のペースは速いものの最高速が伸びないために抜けず抑え込まれるという前戦ブラジルGPと同じ展開に。しかしレース中盤のピットストップで逆転し、その後はマッサを引き離していった。ルノーのニコ・ヒュルケンベルグとフォースインディア勢には敵わなかったが、このサーキットでの実力を出し切り9位で入賞したことでチームスタッフには笑顔が広がった。

 アロンソは「1回きりのポジション争いで、その後は一人旅のレースだったし。あのポジションではすごくエキサイティングなレースというわけではなかったかもしれないけど、すごく良いレースはできた。スタートもレース戦略も全てが問題なかったし、堅実なレースができたね」と9位入賞という結果はさることながら、そのレース内容を歓迎した。 ホンダの長谷川祐介F1総責任者は次のように振り返った。

 「ウイリアムズの前でフィニッシュできたのは良かったと思いますし、一度きりしかなかった(ピットストップの)チャンスをしっかりとモノにできたのは素晴らしいドライビングだったと思います。もちろんこれが我々の目指しているところではなかったにしても、今日の実力を出し切って狙いうる最大限のポイントを取ることができたのには満足していますし、今年のベストレースのひとつだと思います。ホンダのメンバーもみんなも喜んでいました」。

 レース後の11月28、29日の合同テストを最後に、3年間に及んだマクラーレンとホンダの提携関係は終了する。マクラーレン側のザック・ブラウン代表は「厳しい時期ではあったが、ホンダは素晴らしい人々だった。またいつか再びともに戦う機会があればぜひ」とはなむけの言葉を贈った。

 これに対して長谷川総責任者も「3年間ありがとうという気持ちです。今までいろいろありましたけど、パーツの性能として良い悪いという話をしていただけで、人間同士は仲良くやっていましたし、何か問題があったときは一緒に解決しようというスタンスでやってきましたから、その点は本当にありがたく思っています」と答えた。(米家峰起通信員)

《追記》
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nikkansports.com(2017-11-27)