F1カナダGP 決勝:ルイス・ハミルトンがポール・トゥ・ウィン

2017年 フォーミュラ1 第7戦 カナダGPの決勝が11日(日)、モントリオールのジル・ヴィルヌーヴ・サーキットで行われ、ルイス・ハミルトン(メルセデス)が優勝した。

気温28℃、路面温度39℃の快晴のドライコンディション。セント・ローレンス川に浮かぶ人口島に特設されたサーキットという特性もあり、この日は非常に風が強く、コース上に葉っぱが散るなかで70周のレースはスタートした。

優勝はメルセデスのルイス・ハミルトン。ポールポジションのハミルトンは、スタートで首位をキープ。そこからトップを譲ることなくレースをコントロール。アイルトン・セナに並ぶ65回目のポールポジションを獲得した記念すべきレースを優勝で飾った。今季3勝目。

2位にはバルテリ・ボッタス(メルセデス)が続き、メルセデスが今シーズン初の1-2フィニッシュを達成。3位表彰台にはダニエル・リカルド(レッドブル)が入った。

母国グランプリとなるランス・ストロールが9位入賞。F1初ポイントを獲得した。

マクラーレン・ホンダは、フェルナンド・アロンソがポイント圏内10番手を走行していた残り2周でエンジンブローによりリタイア。ストフェル・バンドーンが14位でレースを終えた。

F1カナダGPの結果により、ドライバーズ選手権は首位のセバスチャン・ベッテルと2位のルイス・ハミルトンとの差が12ポイントに縮まった。コンストラクターズ選手権ではメルセデスがフェラーリを抜いて首位に浮上した。

次戦はF1アゼルバイジャンGP。6月25日(日)に決勝レースが行われる。

F1カナダGP 決勝レース展開

18番グリッドのケビン・マグヌッセン(ハース)とピットレーンスタートのパスカル・ウェーレイン(ザウバー)がスーパーソフトを選択。それ以外の18台はウルトラソフトでのスタート。

フォーメーションラップでは、ダニール・クビアト(トロ・ロッソ)が出遅れたが、11番グリッドからスタート。だが、セーフティカーラインまでに元の順位まで戻すことができなかったため、後に10秒のピットストップペナルティを科せられた。

スタートではポールポジションからスタートしたルイス・ハミルトンがトップをキープ。5番グリッドのマックス・フェルスタッペン(レッドブル)が好スタートを決め、2番手に順位を上げる。

フェラーリ勢はセバスチャン・ベッテルが4番手、キミ・ライコネンが6番手と順位を下げた。セバスチャン・ベッテルはフェルスタッペンと接触してフロントウィングにダメージを負った。

オープニングラップでは、カルロス・サインツ(トロ・ロッソ)とフェリペ・マッサ(ウィリアムズ)がクラッシュ。両者リタイアとなり、セーフティカーが導入された。混乱を避けたストフェル・バンドーン(マクラーレン・ホンダ)は11番手に順位を上げた。ここでロマン・グロージャン(ハース)が最初のピットイン。

4周目にレースは再開。キミ・ライコネンが芝生に乗り上げて7番手に順位を落とす。

6周目にセバスチャン・ベッテルがウィング交換のためピットイン。タイヤもスーパーソフトに交換し、最後尾まで順位を落とす。フェルナンド・アロンソはバンドーンを抜いてポイント圏内10位に浮上した。

11周目。2番手を走行していたマックス・フェルスタッペンが突然のストップでメルセデスが1-2体制に。ここでバーチャルセーフティカーが導入。その間、ルノーの2台とマーカス・エリクソンがピットに入る。

14周目にレースは再開。この時点でフェルナンド・アロンソは8番手、ストフェル・バンドーンは10番手。バンドーンはペースが伸びず後退していく。一方、アロンソはクビアトのペナルティで7番手に順位をあげる。

18周目にキミ・ライコネンがピットインしてスーパーソフトに交換。翌周にはカウンターでダニエル・リカルド(レッドブル)がピットインしてソフトタイヤを選択。ライコネンの前をキープした。その後にピットストップしたセルジオ・ペレス(フォース・インディア)がライコネンの前に出た。

24周目にバルテリ・ボッタスがピットイン。ソフトタイヤに交換して、リカルドの前でコースに復帰する。

32周目にはトップを走行していたルイス・ハミルトンがピットイン。スーパーソフトに交換し、悠々とトップでコースに復帰する。

2番手を走行していたエルテバン・オコン(フォース・インディア)もこのタイミングでピットインし、ベッテルの前、ライコネンの後ろの6番手でコースに戻り、フェラーリ vs フォース・インディアの戦いとなる。

42周目。キミ・ライコネンがピットインして2ストップ戦略を選択。ウルトラソフトに交換してベッテルの後ろの7番手でコース復帰。自己ベストを更新してフォース・インディア勢を追いかける。

43周目には8番手を走行していたフェルナンド・アロンソがピットイン。スーパーソフトを選択して11番手でコースに復帰。46周目にはストフェル・バンドーンが全車で最後となるピットイン。16番手でコースに復帰した。

50周目。セバスチャン・ベッテルがピットインしてウルトラソフトに交換。ライコネンの後ろの7番手でコース復帰。フェラーリは2台とも2ストップ戦略を採用してフォース・インディア勢を追いかける。

54周目。ダニーエル・クビアトが10秒のピットストップペナルティを消化。タイヤ交換に手間取り最下位まで後退。これでフェルナンド・アロンソがポイント圏内の10番手に浮上する。

61周目。キミ・ライコネンがミスをしてセバスチャン・ベッテルとの順位が入れ替わる。

66周目。エステバン・オコンがペレスを抜いて前に出るが、その後コースアウト。ベッテルの後ろに順位を落とす。セルジオ・ペレスはチームからオコンを前に出すよう指示を受けていたが、それを無視し続けており、遺恨の残りそうな展開だ。

70周。ルイス・ハミルトンが後続に19.783秒差をつけてトップでチェッカー。2位にバルテリ・ボッタス、3位にダニエル・リカルドが続いた。


f1-gate.com(2017-06-12)