ホンダジェット、年80機に エンジン部品の一部内製化

 【グリーンズボロ(米ノースカロライナ州)=若杉朋子】ホンダはビジネスジェット機「ホンダジェット」を増産する。現在月産2〜3機程度だが、2019年3月期末に6〜7機に増やし年間約80機体制にする。一方、エンジンの中核部品については一部を17年春に内製化に切り替え、ホンダジェット以外での採用をめざす。

 傘下のホンダエアクラフトカンパニー(米ノースカロライナ州)の藤野道格社長が、19年3月期末にフル生産に近い年間80機体制とする方針を明らかにした。取引先の部品メーカーと協力して段階的に生産を増やす。ホンダジェットは欧米で100機以上の受注があり、これまでに約20機を顧客に引き渡した。

 一方、航空機エンジン子会社のホンダエアロ(同)では、エンジンの主要部品の自社生産を始める。現在は全ての部品を外部から調達している。2100万ドル(約22億円)を投じて本社の敷地内に部品工場を新設する。

 ホンダジェットに採用された小型ジェットエンジン「HF120」は、米ゼネラル・エレクトリック(GE)との合弁会社を通じて他の機体メーカーでの採用をめざしている。「品質やコスト、納期にメリットがある」(ホンダエアロの藁谷篤邦社長)として、部品の内製化を進めて競争力を高める考えを示した。

nikkei.com(2016-11-13)