中国新車販売、ホンダが1年7カ月ぶりに日系首位

 【広州=中村裕】日系自動車大手3社の中国での7月の新車販売台数(小売台数)が3日までに出そろい、ホンダが1年7カ月ぶりに3社の中で首位に立った。ホンダは前年同月比39.5%増と大幅に伸び、特に多目的スポーツ車(SUV)が好調だった。2位だったトヨタ自動車、3位だった日産自動車に比べ、今春以降はホンダの好調ぶりが際立っている。

 日産が3日発表した7月実績は、8.9%増の9万1700台。5カ月連続で前年実績を上回った。小型車減税の対象車である主力セダン「シルフィ」が3.7%増の2万4844台と引き続き伸びたほか、SUV人気で「エクストレイル」も13.2%増の1万3040台と好調だった。

 それでも2日までに発表したホンダとトヨタの実績には届かなかった。

 日系メーカーの中国販売では日産が首位、トヨタが2位、ホンダが3位というのが長年の定位置だった。その状況が2016年になって崩れ始めた。トヨタも好調だが、特に今春以降、ホンダの追い上げが激しく、上位争いが混戦模様になってきた。

 ホンダは、中国で人気のSUV需要をうまく取り込んでいる。「CR―V」「XR―V」「ヴェゼル」など、上級モデルから手ごろな中価格の車種まで、日系3社の中では最も商品が充実していることが好調の要因。ホンダの1〜7月の販売実績は前年同期比20.7%増の64万4513台だった。

nikkei.com(2016-08-03)