ホンダ、ガソリンエンジン部品の生産能力を倍増−
埼玉・小川工場、混流終了で効率化


 ホンダは9月に小川工場(埼玉県小川町)のガソリンエンジン部品の生産能力を2倍に引き上げる。欧州向けディーゼルエンジン部品生産を年初に終了したためディーゼルエンジン専用だった設備をガソリンエンジン用に切り替える。ディーゼルとガソリン用の混流生産からガソリン用に一本化し生産性も向上させる。

 エンジンの骨格部品「シリンダーブロック」の鋳造工程の生産能力を増強する。二つある鋳造装置のうち一つがディーゼル専用だったが、現在ガソリン用に改修中。9月に再稼働する計画で、ガソリン用シリンダーブロックの日産能力を730基とする。

 もう一つの鋳造装置はガソリン用で日産能力は700基で変わらない。2機で合わせてガソリン用シリンダーブロックの日産能力は従来比2倍の1430基となる。このうち約1000基を隣接する寄居工場(同寄居町)、約400基を狭山工場(同狭山市)に供給する計画だ。投資額は明らかにしていないが、付帯設備を取り除くだけで、主要な設備は流用できるため少額で抑えられるという。

 改修前の日産能力は300基で、欧州向け「アコード」に搭載していた排気量2200ccディーゼルエンジン用シリンダーブロックを生産していた。欧州向け「アコード」は生産を終了し年内に販売も終える予定。このため小川工場でもディーゼル用シリンダーブロック生産は今年に入って終了していた。

nikkan.co.jp(2015-07-14)