マクラーレンドライバーはバトンとアロンソ!


(左から)新井 康久、ジェンソン・バトン選手、ケビン・マグヌッセン選手、フェルナンド・アロンソ選手、ロン・デニス CEO

 ジェンソン・バトンのF1キャリアは16年目のシーズンに突入することになった。フェルナンド・アロンソの新加入と並び、11日(木)に正式発表された。

 彼らのドライバー決定はここ数カ月にわたって続いていた。先週開かれたマクラーレンの取締役会でもバトンとルーキーチームメイトのケビン・マグヌッセンの間で意見が割れ、結論は出ず。2009年のチャンピオンであるバトンを選んだことで、マクラーレンは若さより経験を取ったということだ。これで2015年のグリッドに全てのピースがはまり、パズルが完成した。

 過去2年でのマクラーレンの表彰台はわずかに2回。今年の開幕戦でマグヌッセンとバトンが獲得した2位と3位が最後だ。来年からはHondaエンジンに転向するが、そのHondaのパワーユニットはアブダビテストで5周の走行にとどまっており、チームの競争力は未知数だ。すぐにメルセデスに対抗できる可能性は低いといえる。

 バトンにとってアロンソは、4シーズンで4人目のチームメイト。初めはルイス・ハミルトンで、セルジオ・ペレス、マグヌッセンと続いてきた。バトンは今季、マグヌッセンより77ポイント多く得点を稼いでいる。しかし、長期的に見て、マクラーレンから優れたオプションとみなされたのはマグヌッセンだったという。

 マグヌッセンもリザーブドライバーとして来シーズンのマクラーレンにとどまる。彼はテストや金曜のプラクティスセッションに参加することになる。

 アロンソは自分の尊敬するアイルトン・セナのようになりたいと思って加入を決めたと述べた。セナはマクラーレン・ホンダで1988年から1992年にかけて3度のタイトルを獲得している。

 「僕は今まで、大好きなドライバーであるアイルトン・セナへの称賛を隠したことはない。彼は僕のあこがれの存在で、目標だ」とアロンソは述べた。「今でもまだ子供の頃のことを覚えているよ。ワードローブにはポスターが貼ってあって、おもちゃのクルマでいつかアイルトンのようになりたいと夢見ていた。カートは父が姉のために作ったものだったけど、僕がそれにはまってしまったんだ。そのカートは、F1史上最も伝説的なパートナーシップと同じカラーリングだった。アイルトンがドライブしたマクラーレン・ホンダのものだよ。僕は今、次のF1世界選手権を戦うために、それと同じパートナーシップに加わる栄誉に預かった」

 すぐに勝つことは期待していないとアロンソは言う。しかし、待ち受けるチャレンジを彼は楽しんでいる。

 「僕はこのプロジェクトに巨大な熱意と決心で臨む。僕らが目指すリザルトを残すにはしばらく時間が必要かもしれないけど、それはまったく問題ない」とアロンソは述べた。「この1年、僕にはいくつかのオファーが提示された。関心を示してくれたいくつかのチームのパフォーマンスは、すごく興味を引かるものもあった。でも、マクラーレン・ホンダは1年以上前に僕に接触してくれて、彼らのパートナーシップ復活にあたって、とても積極的に僕に加わってほしいと言ってくれたんだ――それはかつてF1シーンを長く支配し続けたパートナーシップだ」

 「マクラーレン・ホンダが繰り返しオープンにする欲求、忍耐と強い決心は、このエキサイティングなパートナーシップの復活に僕が加わることを可能にした。それがこの移籍を決めた大きな要因の一部だった。そして、忘れてならない最も重要な要素は、僕らが共通の目的を持っていること、そして、とても強固な未来が約束されていることだ」

 バトンは、Hondaがマクラーレンを再びスポーツの頂点へ導く力になると考えている。

 「マクラーレンとの6年目、そして僕にとって16年目のF1に乗り出すことになってすごく興奮している」とバトンは述べた。「フェルナンドと同じように、マクラーレンとHondaは偉大なものを一緒に達成できると思う。お互いに引っ張り合いながら、みんなで最高に効果的なウイニングチームを作れるだろう」

 「新生マクラーレン・ホンダの一部になれることは僕たちみんなにとって素晴らしい機会だ。そこに自分の力を請われてすごくうれしいよ。実際、早く始めたくてうずうずしている。また、ケビンがチームに残ることになってすごく安心した。彼はとても速いドライバーで、すごいナイスガイだからね」

《追記》
☆本田技研工業情報 「McLaren Honda 2015年ドライバーラインアップを発表」ここをクリック

ja.espnf1.com(2014-12-11)