ホンダ、役員報酬一部返上 「フィット」5度目リコール

 ホンダ(7267)は23日、主力小型車「フィット」など2車種のハイブリッド車(HV)の不具合でリコール(無償修理・回収)が相次いだ問題を巡り、伊東孝紳社長など同社の役員が役員報酬の一部を自主返上すると発表した。代表取締役と経営会議メンバー、開発・生産・品質領域の担当役員の計13人が対象。期間は3カ月間で、減額幅は伊東社長が月額報酬の20%、池史彦会長を含むその他の役員は同10%。

 ホンダは23日、「フィット」で2013年9月のHV投入後5度目となるリコールを国土交通省に届け出た。電源供給回路などに不具合があったためで、対象車はHVが約16万台。点火コイル内部に不適切な構造が見つかったガソリン車を合わせると約24万台となる。役員報酬の自主返上は、相次ぐリコールで「お客様に多大なるご迷惑をおかけしたことに対する責任を真摯に受け止め」実施するという。

 このほか多目的スポーツ車(SUV)「ヴェゼル」のHVで7万台超のリコールも届け出た。「ヴェゼル」のリコールは13年12月の発売以来3度目。ホンダは一連の不具合の発生原因に関し、モーターとエンジンを組み合わせて制御するシステムの開発過程で「検証が不十分だった」と説明。今後は研究所の開発時の品質保証体制や、生産・品質・カスタマーサービス各部門の連携によるチェック体制などを強化する方針を示した。〔日経QUICKニュース(NQN)〕

《追記》
☆本田技研工業情報 「「品質保証体制強化」について」ここをクリック

nikkei.com(2014-10-23)