32ビット版パソコンと64ビット版パソコンは何が違う?

 パソコンの「32ビット版」「64ビット版」という言葉。実はよく分かっていないという人、いませんか?どういう意味で、どう違うのか、自分のパソコンはどっちなのか調べる方法などお伝えします!

 パソコンに関する説明で、「32ビット版」「64ビット版」というワードを目にして、「どう違うの?」と思ったことはありませんか?

 ソフトをインストールしようとしたら、「64ビット版については未検証です」といった注意書きに遭遇して、戸惑った経験がある人もいるかもしれません。どういう意味なのか、何が違うのか、説明していきましょう!

■ 32ビット、64ビットって何?

 「32ビット」「64ビット」では、パソコンが一度に処理できる情報量が違います。32ビットのOSでは2の32乗の情報(4,294,967,295個)を、64ビットのOSでは2の64乗の情報(18,446,744,073,709,551,615個)を一度に処理できます。

 また、32ビット版のパソコンは、最大4GBまでしかメモリを積むことができません。64ビット版のパソコンは、理論上では約171億GBのメモリまで積むことができますが、ある程度制御しないとハードウェアが扱いきれなくなることもあり、Windows 8 Proでは最大512GBまでメモリを搭載できるようになっています。

 1971年12月にインテル社から発表された、世界最初のパソコン マイクロプロセッサ4004では、4ビットのマイクロプロセッサ(CPU)を搭載していました。それが、時代と共に、8ビット、16ビット、32ビットと進化を遂げ、2008年の後半くらいから64ビット版のパソコンが普及し始めました。

 ちなみに、「x32」「x64」などと表示されることもあります。

■ 自分のパソコンは32ビット? 64ビット?

 自分のパソコンが32ビットなのか64ビットなのかは、下記の方法で確認することができます。

※Windows 7 の例で説明します

 まず、「スタート」ボタン→「コントロールパネル」の順にクリックします。

 続いて、「システムとセキュリティ」をクリックします。

 「システム」をクリックします。

 すると、「コンピューターの基本的な情報」というウィンドウが表示されるので、下の方にある「システムの種類」を見てみると・・・

 ・・・「64ビットオペレーティング・システム」と表示されています!このパソコンは64ビット版だということですね。

 自分のパソコンはどちらなのか知っておくと、ソフトウェアをインストールする際などに、戸惑わずに済みます。どちらか分からないという人は、確認してみてくださいね。

■ それぞれの長所と短所は?

 32ビット版と64ビット版のパソコンでは、具体的にどんなメリットとデメリットがあるのでしょう?

 64ビット版の長所は、一度に処理できる情報量が多いこと。たとえば動画の編集など、高い処理能力を必要とする作業をするのに向いています。

 ただ、短所もあります。それは、一部の古いソフトウェアは32ビットにしか対応していない場合があること。古いプリンターなどの周辺機器も64ビットのパソコンに対応していないことがあります。

 一方で、32ビット版は、64ビット版に比べて処理能力は低いですが、前述したように古いソフトウェアや周辺機器が使えるのがメリットです。Windows XPなど、Windowsの中でも古めのOSから移行する場合など、32ビット版のパソコンを選んだ方が問題が生じにくいでしょう。

 一見すると、処理能力の高い64ビット版の方が全てにおいて優れていそうな気がしますが、このようにそれぞれメリットとデメリットがあります。

 パソコン購入時に32ビット版を選ぶか64ビット版を選ぶかで悩んだら、自分はそのパソコンで何をしたいか、周辺機器も含めて新しくするつもりがあるか、などを考えてみると良さそうです!

enjoy.sso.biglobe.ne.jp(2014-09-01)