ホンダ純利益6000億円 15年3月期、最高益に並ぶ

 ホンダは29日、2015年3月期の連結純利益(米国会計基準)が前期比5%増の6000億円になりそうだと発表した。従来予想から50億円上方修正した。最高益である08年3月期(6000億円)と並ぶ見通し。為替レートが想定よりも円安で推移し、収益が上振れする。アナリスト予想の平均であるQUICKコンセンサス(21社、25日時点)の6385億円には届かなかった。

 売上高は8%増の12兆8000億円、営業利益は3%増の7700億円となる見通し。それぞれ従来より500億円、100億円予想を引き上げた。通期の想定為替レートは対ドルで101円、対ユーロでは136円と、いずれも従来より1円円安に見直した。この為替効果により営業利益ベースで従来比100億円の増益要因になると予想した。

 四輪車の世界販売台数の見通しは、12%増の483万台を据え置いた。今期の年間配当予想も88円(前期実績は82円)で変更しない。一方、二輪車の販売台数見通しは6%増の1808万台と、従来計画(1824万台)を下方修正した。不振のタイを含むアジア地域の見通しを引き下げた。

 同時に発表した14年4~6月期の連結決算は、純利益が前年同期比20%増の1465億円だった。修正後の通期予想に対する進捗率は24%。QUICKコンセンサス(10社、25日時点)の1429億円を上回った。

 売上高は5%増の2兆9882億円、営業利益は7%増の1980億円だった。国内は小型車「フィット」のハイブリッド車(HV)や多目的スポーツ車(SUV)「ヴェゼル」など新型車が好調で、四輪車の販売台数は44%増の20万2000台と伸びた。中国などのアジア地域でも販売が増えた。〔日経QUICKニュース(NQN)〕

nikkei.com(2014-07-29)