“XP乗り換え組”がチェックすべきWindows 8.1 Updateの初期設定

 Windows 8.1がアップデートされ、「Windows 8.1 Update」になった。同じタイミングでWindows XPのサポートが終了になったため、XPから8.1に乗り換えた人もいるだろう。しかしXPから8.1に移行してはみたものの、あまりにも操作方法が違いすぎて使いづらく感じているかもしれない。そこで、マウス操作を中心にWindows 8.1 Updateを使いこなすためにユーザーが知っておくべき初期設定の変更ポイントを紹介していこう。

● アップデートはWindows Updateで実行する

 実はWindows 8.1 Updateをプリインストールしたパソコンは現時点では販売されていない。このためWindows 8.1 UpdateはWindows Updateを通じてインストールされる。ただし、アップデートのためのデータは800MB近くあるので、ネットワーク環境によってはダウンロードにかなり時間がかかる。まとまった時間が取れるときにアップデートを行うほうがいいだろう。なおWindows 8.1 Updateがプリインストールされたパソコンが登場するのは、おそらく各社の夏モデルからになりそうだ。


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● 8.1 Updateのデスクトップを攻略する

起動したらデスクトップ画面が表示されるようにする

 Windows 8.1でまず戸惑うのが、起動するといきなり表示される「スタート画面」だった。これは、Windows 7までのスタートメニューに当たる画面。スタートメニューが全画面表示になったようなものだと思えばいい。とはいえ、XPのユーザーから見れば、戸惑うことは間違いない。

 そこでWindows 8.1 Updateでは機種にもよるが、起動すると最初に「デスクトップ画面」が表示される。スタート画面に行くには、キーボードのWindowsキーや、パソコンにWindowsボタンがある場合はそれを押す。タスクバーやチャームにあるWindowsのロゴマークの形をしたスタートボタンをクリックしても同じ操作ができる。

 逆にスタート画面からデスクトップ画面に行くには、スタート画面にある「デスクトップ」タイルをクリックする。


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 もし、起動してすぐにデスクトップ画面が表示されない場合は、表示されるように変更できる。これは「タスクバーとナビゲーションのプロパティ」から設定する。このプロパティには、ほかにもXPに操作性を近づける設定項目が並んでいる。

 デスクトップ画面を起動時に表示するには「サインイン時または画面上のすべてのアプリ〜」にチェックを入れる。チェックを外すと、起動時にスタート画面が表示される。タブレットPCなどタッチ操作主体で使うのなら、スタート画面が表示されるようにしたほうが使いやすいだろう。


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スタートボタンをクリックしたらアプリ一覧が表示されるようにする

 何かソフトを起動したいときはスタート画面を表示して、そこからソフト(Windows 8からは「アプリ」と呼ばれる)を起動する。前述したようにスタート画面は従来のスタートメニューのような存在だ。

 しかし、スタート画面には一部のソフトしか表示されていない。XPのスタートメニューで言えば、開いた直後の大きいアイコンが並んでいる状態だ。スタートメニューで“すべてのプログラム”を表示させたのと同じ状態にするには、スタート画面左下の「↓」マークをクリックして表示を切り替える。タッチ操作に対応している機種なら、画面を上にスライドさせても同じことができる。


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 このボタンをクリックする手間を省いて、スタートボタンをクリックしたらすぐソフト一覧画面が表示されるように設定できる。これも「タスクバーとナビゲーションのプロパティ」から設定する。


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スタート画面とデスクトップの背景を同じ画像にする

 しかし、デスクトップ画面とスタート画面を行き来しながら使っていると、画面全体がいちいち切り替わるのがだんだん目障りになってくる。少しでも切り替えの違和感をやわらげるには、スタート画面とデスクトップ画面の背景を同じものにすると効果的だ。これも「タスクバーとナビゲーションのプロパティ」から設定する。


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スタートボタンの右クリックメニューを使う

 スタートボタンを右クリックすると便利な機能を簡単に呼び出すことができる。例えば「コントロールパネル」や「ファイル名を指定して実行」、「デバイスマネージャー」などを起動できる。また電源オフ(シャットダウン)、再起動、スリープなどもここから操作できる。ちなみに、マウス操作の場合はスタート画面でもタスクバーやスタートボタンが表示され、もちろん同じ右クリックメニューを使うことができる。


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「マイコンピュータ」がない!

 初期状態では、XPの「マイコンピュータ」や7の「コンピューター」のアイコンが表示されていないことがある。だが、タスクバーにあるエクスプローラーアイコンをクリックすると、マイコンピュータのウインドウが開く。デスクトップにマイコンピュータのアイコンを表示しておきたい場合は、「デスクトップアイコンの設定」で設定できる。


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● スタート画面を攻略する

スタート画面でタイルを右クリックする

 Windows 8.1 Updateでは、マウスやタッチパッドで操作するとき、スタート画面で右クリックメニューを利用できるようになった。スタート画面に並んでいるソフトを起動する大きいアイコン(タイルと呼ぶ)を右クリックすると、表示されるメニューからサイズの変更、スタート画面やタスクバーへの削除・登録、アンインストールができる。Windows 7までのスタートメニューでもアイコンを右クリックしてタスクバーに登録することができたが、それと同じ働きだ。


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 アプリの一覧画面に並んでいるアイコンにもタイルと同様の右クリックメニューが表示される。ここで「スタート画面にピン留めする」を選ぶと、スタート画面に登録され、「タスクバーにピン留めする」を選ぶとタスクバーに登録される。よく使うアプリや「PC設定」「コントロールパネル」などをタスクバーに登録しておくと便利だ。

タスクバーにアプリを登録する

 Windows 8.1 Updateでは起動中のストアアプリがタスクバーに表示される。常に全画面表示でしか使えないが、デスクトップ画面で使っていた従来のソフトと同じように、ほかのアプリと切り替えながら利用できる。タスクバーのアイコンにマウスカーソルを合わせれば、プレビュー表示も可能だ。タスクバーへの登録(ピン留め)も可能で、いちいちスタート画面に移動しなくてもデスクトップ画面から直接起動できる。


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ライブタイルとは?

 スタート画面に並んでいる「タイル」の中には、定期的に最新情報を取得して表示をするライブタイル機能を持つものがある。これは「天気」「ニュース」などのアプリで試してみると分かりやすい。この機能はオン・オフできるので、あれこれ情報が表示されるのが目障りな場合はオフにしておけばよい。


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アプリを終了したり、2つ並べて使う

 ストアアプリの画面上端にマウスカーソルを持っていくと、タイトルバーが表示される。その右端には閉じるボタン、最小化ボタンがある。ストアアプリを終了したい場合は、この閉じるボタンをクリックするのが手っ取り早い。


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 タイトルバー左端のアイコンをクリックするとメニューが表示され、ここから複数のストアアプリを並べて使うスナップ機能が利用できる。「左に分割」を選ぶとアプリが画面の半分サイズになり、左に寄せて表示される。「右に分割」の場合は右に寄せて表示される。これまでアプリをドラッグして操作していたのに比べ、楽にスナップ機能を利用できるようになった。


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シャットダウンはあちこちからできる

 Windows 8が登場したとき、まず騒がれたのが「終了させる方法が分からない」ことだった。これはスタートボタンがなくなり、シャットダウンや再起動などの操作をするためには新機能のチャームを開く必要があったからだ。Windows 8.1からはスタートボタンが復活し、これを右クリックするとすぐにシャットダウンや再起動、スリープなどができるようになった。

 さらにWindows 8.1 Updateでは、スタート画面右上に電源ボタンが追加され、ここからもシャットダウンや再起動などができるのだ。ただし、タブレットPCではこの電源ボタンが表示されない機種がある。これは、本体の指で押しやすいところに電源ボタンがついているためらしい。


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nikkeibp.co.jp(2014-05-14)