ホンダが6年ぶりベア 2200円、一時金は満額回答

 ホンダは2014年の春季労使交渉で労働組合が求めていたベースアップ(ベア)に相当する賃金改善について月2200円とする方針を固めた。同社のベアは6年ぶりとなる。組合側は3500円を要求していた。年間一時金は5.9カ月分の要求に満額回答する。12日の一斉回答日に正式に組合に伝える。

 ホンダは北米やアジア向けを中心とする自動車販売が好調。為替による追い風もあり、14年3月期決算は大幅増益となる見通しだ。収益拡大を受け、従業員への還元を増やすことにした。2000円台のベア実施は16年ぶりとなる。

 大手自動車メーカーでは、日産自動車が3500円を満額回答、トヨタ自動車は2700円(要求は4000円)で回答する方針を固めている。2社に比べるとベアはやや低い水準となる。

 国内向けでは軽自動車「Nシリーズ」の新製品を積極投入し好調だが、15年度に軽自動車税の増税が決まったことで販売減が見込まれる。また、新興国販売にやや不透明感が出ていることもあり、一時金の満額と組み合わせた回答にすることで景気の変動リスクに備える。

nikkei.com(2014-03-11)