フィギュア躍進…秘密は「ノービス」世代の強化

 羽生結弦(19)が男子初の金メダルに輝いたフィギュアスケート。浅田真央(23)ら女子の活躍も期待される。次々と逸材が現れる日本。強さの秘密は「ノービス」と呼ばれる9〜13歳世代の強化にあるようだ。

 ノービスは「初心者」「新米」という意味で、13〜18歳のジュニアの下のクラスだ。日本スケート連盟がノービス強化に乗り出したのは、7年後の長野五輪開催が決まった1991年。長野・野辺山で毎年合宿を続け、男女各100人以上が参加する。これほど組織的にノービス強化に取り組むのは世界でも異例という。

 2006年トリノ五輪で金メダルを獲得した荒川静香さんが1期生だ。荒川さんの活躍以降、フィギュアを習う子どもが増えた。「羽生も浅田もソチ五輪(シングルの)選手全員がこの合宿の経験者です」と強化副部長の竹内洋輔さんは言う。合宿は陸・氷上のトレーニング、容姿の審査と体力測定、演技会など。有望選手を選び、海外の大会などに推薦する。大事なのは潜在能力を見極めることだ。「ジャンプを失敗しても、『将来はできる』と判断した場合、それを評価する」と竹内さん。

asahi.com(2014-02-19)