ホンダ、3年内に浜松でHV基幹部品生産−国内技術に磨き

 ホンダは2―3年内をめどに浜松製作所(浜松市中区)で小型車「フィット」などに搭載する1モーター式HVシステムの基幹部品「高出力モーター内蔵7速デュアル・クラッチトランスミッション(DCT)」の生産を始める。フィットを生産する埼玉製作所寄居工場(埼玉県寄居町)への配送の効率化に加え、需要増に対応した体制を整える。変速機の生産拠点の中でも技術者を配置した浜松で同部品を生産することで、HVに関連する技術を向上させる狙いもある。将来は構成部品の内製も視野に、同拠点を中心に国内でHV技術に磨きをかける。

 同社は現在、1モーター内蔵DCTを鈴鹿製作所(三重県鈴鹿市)で組み立て、鈴鹿と寄居の両完成車組立工場に供給している。ただ、現状はフィットシリーズの生産の大半は寄居が占め、鈴鹿では軽自動車の生産が増加している。浜松ではすでにセダン「アコード」に搭載する2モーター式HVシステム用部品を生産している。

 新たに1モーター式を生産品目に加えてHV部品の主要拠点として整備するとともに、2拠点の生産体制で物流に柔軟性を持たせる。浜松には変速機の技術者が常駐しており、変速機とモーターを組み合わせた同HV部品の技術向上にもつながりそうだ。

nikkan.co.jp(2014-01-21)