ホンダは５日、主力小型車「フィット」の新型車を発表した。ハイブリッド車（ＨＶ）の燃費は36.4キロメートルで、トヨタ自動車の小型ＨＶ「アクア」（35.4キロメートル）を抜いて世界最高となる。価格もアクアより抑え、国内の自動車市場で主戦場となってきたＨＶで攻勢をかける。

　新型フィットは３代目で、６日にまず日本で発売する。ＨＶは排気量1500ccで、最低価格はアクア（169万円）より安い163万５千円とした。高出力モーターなどで効率を高めた新ＨＶシステムを搭載した。

　ガソリン車は1300ccと1500ccのタイプがあり、最低価格は126万５千円。前方車両との衝突を自動ブレーキで回避したり軽減したりする機能をオプションで搭載できるようにした。日本を皮切りに世界で順次販売していく。

　５日に記者会見したホンダの伊東孝紳社長は「新型フィットはホンダを代表する最重要車種であり、世界に売り込んでいく」と述べた。受注台数が同日までの１カ月間で２万5000台となり、このうち７割がＨＶとなった。今後、月間１万5000台の販売を目指す。

　ホンダは今年６月に燃費性能の高いセダン「アコード　ハイブリッド」を発売しており、受注は好調。今後もＨＶの新型車を投入し、2013年度の国内ＨＶ販売で前年度比５割増の約21万台を目指している。

《追記》
☆本田技研工業情報 「新型「フィット」「フィット ハイブリッド」を発売 〜フィット、フィット ハイブリッドともにクラストップレベルの低燃費を達成〜」（ここをクリック）

nikkei.com（2013-09-05)